秋田県立大学広報誌 イスナ VOL.24
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JAグループの経済事業を担い、農畜産物の集荷から販売までを行う販売事業と、農業生産に必要な物資を組合員に供給する購買事業を行っています。農業従事者の減少を踏まえ、安定した販路確保や農業を継続できる環境を生産者に提供する仕事に携わりたいと思い志望しました。将来は秋田県における海洋生物保護活動に携わりたいと思っており、そのために必要な分析技術や考え方、知識を広く学ぶことが出来て、また学会を通してコミュニケーション能力を身に付けられると考え進学を決意しました。全国農業協同組合連合会 秋田県本部秋田県立大学大学院○卒業論文は、どのようなテーマに取り組みましたか?「女性主力型農産物直売所の実態と課題」というテーマに取り組みました。秋田県の農産物直売所においては半数以上が女性農業者のグループを中心に運営されており、その販売額は年々増加していますが直売所数は減少傾向にあります。これを踏まえ、女性が主体的に関わっている直売所での現地調査で実態を把握し、女性が携わる利点や減少要因について考察しました。○大学生活で一番印象に残っていることは?県立大は、県外出身の学生が約7割と多く、様々な人たちと交流できました。互いに地元の方言を教え合ったり、県外に遊びに行ったりと活動地域が広がりました。卒業後も県外に知り合いがいるので心強いです。○卒業論文は、どのようなテーマに取り組みましたか?「日本海沿岸域の食物網における陸域由来有機物の餌としての寄与」というテーマで研究を行いました。秋田県八郎湖では毎年夏季に発生するアオコが日本海に流出した際に、海洋生物に餌として利用されている可能性があります。しかしどのような生物にどれくらい利用されているかは分かっていません。これを明らかにすべく、秋田県沿岸域において海洋生物や底質、海水を採集し分析しました。〇大学院生活における目標は?自分の研究で新しい発見を見出すことが目標です。様々な角度から広い視野で物事を考えられるように論文等を読み、知識を深く掘り下げ、自分の研究を何度も見つめ直し、最大限、努力したいと思います。研究に没頭します!○県立大の良いところは?研究施設が充実しており、 広大なフィールドで本格的に農業実習ができます。また、学生が取り組みたい研究が自由にできる環境が整っています。勉強以外でも、秋田ならではのサークル(竿燈会など)がたくさんあり、開学20周年を機にさらに県立大が活発になるのではないかと期待しています。○将来の夢は?将来は、秋田県における海洋生物の保護活動に携わりたいと考えています。例として、秋田県の県魚であるハタハタは数十年前と比較して漁獲量の大幅低下がみられます。近年では一時的な禁漁により漁獲量が若干増えてはいますが低水準のままです。この問題の打開策を見つけることで、魚の個体数を増やし、何十年後も今と同じように食卓にハタハタが並んで欲しいと思います。糸井 菜乃佳さん秋田県/秋田北高等学校アグリビジネス学科生物環境科学科就職内定先進学先橋本 晃一さん秋田県/秋田中央高等学校生物資源科学部Faculty of Bioresource Sciences06

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