秋田県立大学広報誌 イスナ VOL.27
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特殊詐欺被害の抑止に貢献しましたクマ被害軽減用の木工製品を開発しました教員が全国バーチャル花火競技大会の審査員を務めましたラズベリーエールとソフトクリームが完成しました本学システム科学技術学部知能メカトロニクス学科3年生の島口英尚さんが、特殊詐欺被害の抑止に貢献し、由利本荘警察署より感謝状が送られました。島口さんは4月、アルバイト先のコンビニで、プリペイドカード購入の様子に違和感を覚え、購入しようとしていた方から事情を聞いて通報に繋げたとのことでした。由利本荘警察署からは感謝状の贈呈式を行いたい、という申し出もあったものの、新型コロナウイルスの影響もあり、6月1日にアルバイト先を通して感謝状が手交されました。また、9月にも同様に、電話で指示を受けながら電子マネーを購入しようとする方へ事例を説明して説得を試み、被害を食い止めたことで、2度目の感謝状が送られました。木材高度加工研究所の野田龍准教授は、ウッディさんない株式会社と共同で、ツキノワグマによる人や農作物への被害を防ぐ木製くいを開発しました。木製くいは高さ2mの丸い杉材の支柱で、これに直径約3cmの穴を30カ所以上開け、トウガラシやミントなど、クマが嫌がる臭いがついた木の栓が打ち込まれております。野田准教授は、大森山動物園で飼育するクマや野生のクマを対象に、ワサビなど刺激的な臭いの物質を染み込ませた木を設置し実証実験を繰り返し、クマが嫌がる臭いを絞り込むことに成功しました。野田准教授「開発製品は完全にクマが人里に下りてくるのを止めるものではありませんが、人とクマの生活圏のすみ分けにつながり、人身被害や農作物被害の軽減が期待できます。今後は、イノシシなど他の野生動物が嫌がる製品の開発・研究も進めていきたいです。」8月28日、本学システム科学技術学部情報工学科の廣田千明准教授が審査員を務める、小学生による「全国バーチャル花火競技大会」が開催されました。毎年秋田県大仙市では、全国花火競技大会「大曲の花火」が行われていますが、今年度はコロナ禍の対応として中止が決定いたしました。そんな中、神岡小学校保護者で組織する「神岡ICTラボ」の企画として、子どもたちが作ったプログラムの花火を花火師、大仙市長ら審査員が審査し、その美しさや技術を競い合う「全国バーチャル花火競技大会」が実施されました。本学情報工学科の廣田准教授は神岡ICTラボのアドバイザーを務めており、企画運営を支援し、審査員も務めました。秋田県はもちろん、東京都や兵庫県から応募された31点の作品は、デザイン性に優れたもの、技術的に優れたもの、あっと驚く発想のものなど、受賞にふさわしい作品が多く、難しい選考となりましたが、審査員特別賞3作品、金賞7作品、銀賞8作品が選定されました。競技大会の様子はYouTubeライブにて生配信され、作品名の読み上げなどはすべて本物の「大曲の花火」と同じ方が担当しています。当日の録画がYouTubeで公開されておりますので、ぜひご覧ください。本学と能代ラズベリー研究会との共同研究からできたラズベリーを使用した、エール(発泡酒)とソフトクリームが完成しました。フィールド教育研究センターの今西弘幸准教授を中心とする研究グループは、ラズベリーの消費拡大や市場拡大を図り農業所得の向上につなげるため、平成27年度から能代ラズベリー研究会と共同研究を実施しております。今回完成したラズベリーエールは、鮮やかなピンク色で、ホップの苦味とラズベリーの爽やかな酸味が口の中に広がる、華やかでフルーティなビールに仕上がっています。ソフトクリームは、ラズベリーの風味と口当たりの滑らかさを両立させることにこだわり試作を重ね、甘酸っぱさと豊かな果肉感を見事に引き出しています。07News&Topics05News&Topics06News&Topics04News&Topicsバーチャル花火大会youtube06

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