秋田県立大学 大学案内 2023
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ISSUE 03ISSUE 04127 生物資源科学部生物生産科学科の櫻井健二准教授は、野菜や果物の「育種」を研究しています。育種とは異なる栽培植物を交配し、それぞれの特徴を活かして品種改良された有益な農産物を作り出すこと。簡単に言うと、これまでにない食味や性質を持った新たな品種の研究です。 数々の野菜や果物の中でも、櫻井准教授の専門は「りんご」。特に、国内ではほとんどない加工専門の品種の研究に力を入れています。 動画では、「ふじ」「王林」「秋田5号」の3種類のりんごで、ローカルタレントTOMOが食味実験に挑戦します。「まずは見た目で美味しそうな順に」という指示に、「ふじ」「王林」「秋田5号」と並べたTOMO。「次は目隠しをして食べてみて、美味しい順に」。すると…TOMOが並べたのは、「秋田5号」「王林」「ふじ」と、見た目とは真逆の結果になりました。目隠しを外したTOMO自身も、「えー!!」と驚きを隠せません。「こうやって、見た目が劣っても美味しいりんごがあることを、もっと多くの人に知って欲しいんです。さらに、それを加工用に出荷して、価値を生み出していけたら」と櫻井准教授。ゆくゆくは新品種も開発したい、と声を弾ませました。 県立大学に「破壊王」がいる…?!そんな噂を聞きつけてローカルタレントTOMOが駆けつけた先は、システム科学技術学部建築環境システム学科の櫻井真人助教の研究室です。建物の地震安全性の評価をする研究に携わっているという櫻井助教は、ハンマーとコンクリートを両手に持ち笑顔で出迎えてくれました。 挨拶もそこそこに、早速研究室でいつも使っている「地震発生装置」を体験することになったTOMO。東日本大震災と阪神淡路大震災、2つの地震の揺れを体験します。実は櫻井助教は、小学生の時に阪神淡路大震災を被災しました。「私の自宅は無事でしたが、周囲の被害は大きくてショックで…。その出来事がきっかけで、地震に強い建物を作りたい、と強く思うようになりました」と話します。 地震に強い建物と言えば鉄筋コンクリート造。研究室では、実際に鉄筋コンクリート構造の模型を作っては壊し、最大強度や壊れ方を観察しています。櫻井助教は建物の中でも特に壁の強度計算を専門とし、鉄筋をどのくらい入れるのか、梁の強さはどのくらいが良いかなど、たくさんのデータを集積。地震に負けない私たちの未来を作ることが、破壊王・櫻井助教の使命なのでした。ISSUE 03 | Apple生物生産科学科 櫻井 健二 准教授SAKURAI Kenji園芸育種学・果樹園芸学ISSUE 04 | Seismic structure建築環境システム学科 櫻井 真人 助教SAKURAI Masato建築耐震工学品種が変われば味も変わる!未知なる美味しさを求めて地震に強い建物を研究する「破壊王」は私たちの安全を守るヒーロー!

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