所属(学科・コース・講座等)教員名(職名 氏名)研究テーマ研究内容医学科麻酔・蘇生・疼痛管理学講座教 授 新山 幸俊准教授 木村 哲助 教 堀越 雄太術後認知機能障害の発生における脳由来神経栄養因子とその前駆体が果たす役割全身麻酔や手術後に生じる術後認知機能障害(postoperativecognitive dysfunction : POCD)が持続すると,生活の質が低下したり死亡率が高くなったりすることが知られています。POCD発生の機序は未だに解明されていません。我々は神経細胞の生存や再生,維持に重要な役割を果たしているタンパク質(脳由来神経栄養因子とその前駆体)に着目し, POCD発生においてこれらのタンパク質が果たす役割を解明するために研究しています。医学科麻酔・蘇生・疼痛管理学講座教 授 新山 幸俊准教授 木村 哲助 教 堀越 雄太大学院生 厨川 千香術後認知機能障害におけるRhoキナーゼ阻害薬の予防効果と作用機序の探求術後認知機能障害(postoperative cognitive disfunction:POCD)は手術・麻酔を契機として発症する高次脳機能障害です。その発症には神経炎症による血液-脳関門の破綻が関与すると考えられていますが、Rhoキナーゼ阻害薬であるファスジルは神経炎症を抑制すると報告されています。我々はファスジルがPOCD発症を抑制する可能性があると考え,それを解明するために研究を進めています。医学科麻酔・蘇生・疼痛管理学講座教 授 新山 幸俊講 師 合谷木 徹大学院生 根本 晃術後認知機能障害における骨格筋制御因子ミオスタチンの役割骨格筋衰退により認知機能が低下することは広く知られています。反対に、運動負荷により認知機能が改善することも明らかとなっています。術後認知機能障害に対する骨格筋量が及ぼす影響は未だ十分に解明されていません。骨格筋制御因子ミオスタチンノックアウトマウスを用いて、術後認知機能障害への影響を行動試験、海馬内神経栄養因子、免疫染色などを様々な観点から評価しています。医学科麻酔・蘇生・疼痛管理学講座教 授 新山 幸俊講 師 合谷木 徹大学院生 根本 晃高齢化に伴うサルコペニアを基軸とする術後認知機能障害の統合的理解術後認知機能障害は加齢が1つのリスク因子となる。高齢化によりサルコペニアも発症率が上昇し、認知機能との関連も報告されています。しかし、術後認知機能障害とサルコペニアとの関連は解明されていません。われわれは不動化による2次性サルコペニアモデルラットを使用して、術後認知機能へ及ぼす影響およびサルコペニアを防止する各種の方法により、POCDを軽減できるか検討しています。その中で、運動負荷(リハビリテーション介入)による予防効果、薬剤による予防効果を調査し、原因・防止対策を探求しています。医学科 精神科学講座教 授 三島 和夫精神疾患の病態解明のためのレジストリ研究精神疾患の病態解明に必要となる臨床情報(精神症状、認知、覚醒、気分調節機能など)を系統的に収集して臨床研究を推進するためのプラットフォームを作成しています。医学科 精神科学講座教 授 三島 和夫自己免疫性脳炎と精神症状脳炎は身体の疾患ですが、精神症状を生じ発症当初は精神科疾患と診断されるケースもあります。精神科を受診する患者さんから、脳炎を早急に診断し、適切な治療に導入する研究を行っています。医学科 精神科学講座准教授 太田 英伸赤ちゃんの睡眠赤ちゃんは胎児のときから出生後の睡眠の準備を始め、外界への適応をスムーズに行おうとしています。その睡眠のメカニズムを利用すると人工的に赤ちゃんの睡眠の発達をサポートすることも近年可能となってきました。医学科 精神科学講座講 師 竹島 正浩うつ病における生理的過覚醒の実態調査生理的過覚醒と呼ばれる過剰な目覚めや過敏性はうつ病の病態の1つと考えられていますが、うつ病が回復した後に過覚醒が十分に改善していなければ再発リスクが高まります。その実態解明とメカニズムの研究を行っています。医学科 精神科学講座講 師 竹島 正浩精神科入院患者における静脈血栓塞栓症発症のリスク因子の探索静脈血栓塞栓症(VTE)は突然死の原因となります。精神症状による活動性の低下や、精神医療で用いる向精神薬がVTEの発症リスクに関連しているか研究しています。医学科 精神科学講座助 教 今西 彩過眠症の眠気と発達障害の眠気について過眠症での「眠気」と、発達障害での「眠気」は違うものなのかを、睡眠検査デバイス、心理検査、評価尺度などを用いて調べ、発達障害の患者さんの悩みである眠気のメカニズムと治療法を研究しています。医学科 微生物学講座教 授 海老原 敬助 教 高須賀 俊輔助 教 立松 恵免疫細胞による炎症の記憶最近、BCG接種によりコロナウイルス感染症を軽症化できるのではないかという噂を耳にしたことがあると思います。BCGとコロナウイルスは異なる病原体なので、免疫細胞の病原体に対する記憶という概念では、この現象は説明付きません。そこで、私たちは、免疫細胞による炎症の記憶に関する研究を進めています。-24-
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