秋田大学 令和3年度高校生のための研究者・研究内容紹介
36/70

所属(学科・コース・講座等)教員名(職名 氏名)研究テーマ研究内容医学部附属病院リハビリテーション科准教授 宮腰 尚久准教授 松永 俊樹助 教 齊藤 英知医 員 斉藤 公男高齢者の転倒防止を目的とした6軸座位バランス機能評価・訓練装置の開発高齢者の転倒予防においてバランス機能評価は非常に重要ですが、立位及び歩行でのバランス機能評価は評価そのものが転倒リスクとなり正確なバランス機能評価を行えない場合があります。私たちは座位という安全面でのメリットを確保しながらバランス能力の評価を可能にするため、座面に水平外乱刺激を加えた状態で重心動揺が計測できる座位バランス機能評価装置を開発しました。本研究では装置を更に発展させ、座面に三次元的に任意の外乱刺激を加えられるシステムを開発しより安全で正確なバランス計測装置を開発しています。医学部附属病院リハビリテーション科准教授 宮腰 尚久准教授 松永 俊樹医  員 斉藤 公男新型リハビリテーションロボットの開発病気や怪我で手足が不自由な患者さんのリハビリテーションを行う新型ロボットを、理工学部機械工学科や秋田工業高等専門学校などとの共同研究で開発しています。将来は、再生医療におけるリハビリテーション医療の強力なツールとして実用化が期待されています。医学科皮膚科学・形成外科学講座教 授 河野 通浩皮膚バリア機能の研究からアトピー性皮膚炎を治療し、予防する皮膚の表面にある角質は、外界から体を守るバリアとして働いており、アトピー性皮膚炎の発症にも関係していることが分かっています。私たちは、(1)培養細胞で、このバリアの重要成分であるセラミドの解析を行い、新しい治療法の開発を目指しています。さらに、(2)角質バリアの強さには、生まれつきの体質、つまり遺伝子も関係しているので、皆さんの遺伝子を解析して、アトピーだけでなく、食物アレルギーや花粉症などの予防をする方法の開発を目指しています。医学科皮膚科学・形成外科学講座教 授 河野 通浩皮膚の遺伝病のあたらしい治療法の開発(1)〜色素異常症〜いろいろな皮膚の遺伝病が知られていますが、治療法が開発されている病気はほとんどありません。私たちは、これまでに患者さんの協力により遺伝子解析を行い、(1) 遺伝性対側性色素異常症、(2) 網状肢端色素沈着症の2つの皮膚の遺伝病の原因遺伝子を突き止めることに成功しました。現在、これらの病気の治療法を開発しています。医学科皮膚科学・形成外科学講座教 授 河野 通浩皮膚の遺伝病のあたらしい治療法の開発(2)〜拘束性皮膚障害〜命に関わるような皮膚の遺伝病もあります。遺伝子の異常によっておこる、拘束性皮膚障害は非常に稀な病気ですが、この病気の赤ちゃんは生まれて数日のうちに亡くなってしまいます。私たちは、この病気の遺伝子診断を行い、また、遺伝カウンセリングを行っています。また、新しい治療法の開発も行っています。医学科皮膚科学・形成外科学講座教 授 河野 通浩医 員 野口 奈津子皮膚のバリア機能やアトピー性皮膚炎に対する細胞極性の影響地球に北極と南極があるように、細胞にも極性があります。私たちは皮膚の細胞の極性がおかしくなった時に、皮膚のバリア機能に異常があるのか、アトピー性皮膚炎などの湿疹になりやすいのかどうか、を調べています。これによって新しい関連因子を見つけて、新しい治療法の開発につなげます。医学科皮膚科学・形成外科学講座教 授 河野 通浩助 教 能登 舞皮膚がん切除後に皮膚に起こる現象の解明皮膚がんの中で最も悪性度が高いメラノーマでは、十分切除したにも関わらず、その外側の皮膚にメラノーマが残ってしまう現象がみられます。これはメラノーマの取り残しなのか、早期の再発なのか、それとも全く別の意味を持つ細胞なのか?これを解決することで、メラノーマの手術法が変わる可能性がある研究です。医学科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教 授 山田 武千代准教授 鈴木 真輔講 師 川嵜 洋平助 教 小泉 洸助 教 椎名 和弘助 教 飯川 信子助 教 登米 慧耳鼻咽喉科及び頭頸部外科学に対する新規の診断と治療の開発1) 難治性のアレルギー性鼻炎とはどういうものかをアンケートで調査し背景を明らかにしました。2) 難治性好酸球性副鼻腔炎・難治性上気道アレルギー疾患の新しいエンドタイピングと診断・層別化医療。新規治療の開発を目指しています。カビに対するアレルギーによる副鼻腔炎の病気のメカニズム解明しています。3) 頭頸部癌の分子レベルの解析と癌幹細胞の診断・新しい治療標的分子の同定を行っています。4) ノーベル賞を受賞した免疫チェックポイント阻害剤と抗がん剤との組み合わせでどのように癌に効くかを明らかにしました。5) 手術の侵襲を軽くするために、頭頸部癌および頭蓋底手術に対する内視鏡手術の改善に努めています。6) 新生児スクリーニングで難聴がどの程度存在するか長年にわたり調査しています。医学科 脳神経外科学講座教 授 清水 宏明講 師 高橋 和孝助 教 小田 正哉良性脳腫瘍の最適治療とは?良性脳腫瘍(髄膜腫や下垂体腺腫)は、悪性のものと異なり、脳組織に浸潤したり転移したりすることはありません。しかし、徐々に大きくなって、脳や脳神経を圧迫しますので、摘出術が治療の基本で、全摘できれば治癒します。そのために脳や脳神経をいかに傷つけずに腫瘍を摘出するかという手術の役割が重要な疾患です。そのための手術法、残存した場合の放射線治療との組み合わせなどを研究しています。神経内視鏡による体に負担の少ない手術も導入しています。-32-

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る