秋田大学 令和3年度高校生のための研究者・研究内容紹介
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所属(学科・コース・講座等)教員名(職名  氏名)研究テーマ研究内容物質科学科 材料理工学コース准教授 佐藤 芳幸計算機を用いた材料設計に関する研究パソコンを始めとする計算機を用いた分子や原子に関するミクロレベルでの特性計算を、分子動力学法や分子軌道法を用いて行うことにより、新材料の材料設計における指針として活用することを検討しています。具体的には、材料界面における金属とガスの化学反応に基づく原子や分子の移動の仕方を詳細に把握することで、1000℃以上の高温度域における腐食現象を予測し、腐食メカニズムを明らかにして新合金の材料設計を行います。物質科学科 材料理工学コース講 師 高橋 弘樹新規燃料電池および省エネルギー電極材料の開発持続可能な社会の確立には、環境への負荷が少ないエネルギーシステムの開発や二酸化炭素の削減などがきわめて重要です。研究室では、高効率でクリーンな燃料電池に必要とされる高活性で耐久性に優れる電極触媒の開発や、素材製造プロセスで重要な省エネルギー型電極材料の研究を行っています。また、地球温暖化の原因物質と考えられるCO2の削減に向けて、電気化学を利用した電解還元処理システムの開発に取り組んでいます。物質科学科 材料理工学コース准教授 魯 小葉高温酸化物超伝導体に関する研究①Bi系高温酸化物超伝導テープ材の開発と特性評価に関する研究、②Bi系高温酸化物超伝導体の生成機構、溶融・凝固による組織制御に関する研究、③強磁場中での高温超伝導体の育成などの研究を行っています。物質科学科 材料理工学コース准教授 棗 千修計算材料科学とデータ科学を融合した金属材料のスマートシミュレーション技術の開発金属材料の組織・構造には様々な物理現象が関与しています。その複雑な物理現象の解明と材料製造プロセス最適化のために,計算材料科学(材料工学・熱力学・流体力学・動力学などを組み合わせたマルチフィジックス・シミュレーション)とデータ科学(機械学習(AI),データ同化などによる統計学的推定法)を融合した知的で高性能な材料プロセスシミュレーションソフトウェアの研究・開発を行っています。物質科学科 材料理工学コース講 師 後藤 育壮鋳物の高性能化に関する研究高機能部品・複雑形状部品のための鋳物材料や、それらの製造に適した鋳造プロセスについて研究しています。特に、熱伝導性・電気伝導性に優れる純アルミニウム部品や純銅製部品に着目し、それらを鋳造により効率良く製造するための技術の確立を目指しています。また、鋳ぐるみ接合による金属とセラミックスのモジュール化技術や、鋳造欠陥の発生予測のための鋳造シミュレーション技術に関する研究にも取り組んでいます。物質科学科 材料理工学コース教 授 林 滋生天然原料を利用したセラミック環境浄化材料の創製セラミックス(無機材料)の様々な機能は,物質が本来持っている性質と,作製プロセス(手法)によって構築された構造・組織の,2つの要因が合わさって発現します。私たちは,イオン交換機能を持つ天然物質(秋田県産天然ゼオライト)を原料として用い,エネルギー消費の少ない最新のセラミックス作製プロセス技術を用いることで,高性能かつ安価で大量に使用できる環境浄化用セラミック材料を創製するための技術を研究しています。数理・電気電子情報学科数理科学コース教 授 小野田 勝量子波の伝搬における幾何学的な位相の効果周期的な構造の中を伝搬する電子や光子などの量子力学的な粒子の波(量子波)が見せる奇妙な振る舞いについて、幾何学的な観点から研究しています。量子力学的な状態はヒルベルト空間と呼ばれる抽象的な空間における点として表すことができるのですが、それらの点同士のつながり方の特徴、つまり幾何学的な特徴が物理現象としてどのように現れてくるのかに興味を持っています。数理・電気電子情報学科数理科学コース教 授 河上 肇逆問題(特に形状推定逆問題)と、確率論の応用例えば、スイカの中がどうなっているか分かっていれば、叩いた時どんな音がするかは計算で分かります。でも、叩いた音からスイカの中を推測するのは難しい。前者は順問題の例で、後者は逆問題の例です。このような逆問題(特に、未知の形を推測する逆問題)を、数学的に研究しています。そのための数学的ツールとして、確率論と積分を主に使っています。理論的な事だけで無く、コピューター・シミュレーションもしています。-50-

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