秋田大学 医学部 保健学科 2022
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Akita University, School of Health Sciences医学部の理念豊かな教養に支えられた人間性、学問の進歩に対応しうる柔軟な適応能力と課題探求・問題解決能力を養い、医学・健康科学に対する充分な理解をもとに、人々の健康と福祉に貢献できる国際的視野を備えた人材を育成する。人と社会に密接に結びついた学問を学びます。 ご挨拶 2019年末から発生した、新型コロナウィルス感染症は徐々に市中に蔓延しています。これまでの歴史をひもとくと、100年に一度、感染症により人類は大きな影響を受け、これに伴って、大きな社会変革が起こっています。すなわち、人類が新型コロナウィルス感染を克服した後は、以前と同じ生活を取り戻すと言うよりは、新しい社会に変革してゆくのだと思います。みなさんも、感染対策による自粛生活の中で、本当に生活に必要なもの、自分にとって大切なものが何であるか考え、おぼろげながらに見えた人もいるかもしれません。 数年前より、科学技術の進歩により、Society5.0という社会改革を国は進めてきました。医療・福祉の現場では、新しい知識の急増と患者・社会の多様性に対応できることが求められています。AIの進化により、知識の急増には対応してゆけると思います。そこで求められるものは、自分で問題に気づき、解決のために情報収集して論理的に解決方法を検討する能力です。本学では、主体的学習(アクティブ・ラーニング)を促すために、いち早く教育の中にデジタルコンテンツを準備し、教育システムを構築し対応しています。したがって、学修も単なる授業形式のみならず、興味を持った分野に対して、自ら疑問・課題を設定して探求できるシステムを構築しています。 しかしながら、医療人として求められているものは、知識と技術だけではありません。ヒトという生活者を対象とするため、高い倫理性を持ち、多様な対象・環境に適応でき、複雑高度化した生活環境のなかで、問題分析・解決能力を有する高度職業人が求められています。医療は単なる科学ではなく、人の生活・社会・文化を包括した対策・探求が求められます。 すなわち、新型コロナウィルス感染症対策のなかで、健康・保健・生活支援活動は、地域社会、さらには国際社会での状況・格差が大きく、個別の対応と連携が必要不可欠であります。こういった人材を育成するために、本学では、ヒトの痛みや苦しみを自分ごととして、個別に理解でき、協調性とコミュニケーション力を有し、探究心を持って、生涯にわたって継

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