秋田大学 STUDENT FIRST 2022
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国際資源学部今の仕事内容、やりがいを教えてください。  私が勤めている秋田製錬は亜鉛の製錬所です。亜鉛は自動車のメッキ材や電池の負極材等に使われており、弊社は亜鉛の生産量で国内トップのシェアを誇ります。廃棄物の排出が少ない製造方法が特徴で、亜鉛の品質は、国の内外で高く評価されています。 現在は生産管理部に所属しております。生産管理部は原料の受入や製造部門で生産された亜鉛、カドミ、硫酸等の出荷業務を行っています。 受け入れた鉱石は単独では不純物負荷が高く、そのままでは工程で処理できないものもあります。そのため製造工程が安定的に処理できるよう、また生産される副産品の品質が基準内となるよう複数鉱種をブレンドして処理を行っております。 いつ、どの鉱石を、どのくらい処理するかの計画を作成する調合業務を担当しております。 調合をうまくコントロールできないと製造工程で設備への不具合が発生、品質不適合発生につながってしまうため、責任重大です。秋田大学での学びが、現在どのように生かされていますか。  無機化学や製錬工学についての基礎を学べたことはもちろん、ICP、SEM、XRDといった分析装置の取り扱いについても習得することができました。急ぎでサンプル評価したい場合は、敷地内にある研究所にいって装置を借り、自分自身で作業することができます。 また、学生時代から実験データのとりまとめにExcelを活用しておりました。現在の業務でも使用することが多く、関数機能をうまく活用することで必要なデータの取りまとめやグラフ作成がスムーズに行えています。秋田大学を希望している高校生(受験生)にメッセージをお願いします。配属された研究室では工場見学に行く機会が多くありました。講義で説明があった設備(高炉・転炉・圧延・メッキ等)も実際目にすることで、知識だけでなく経験として記憶に残すことができました。社会人になると同業他社に見学に行ける機会は減ってしまうので、見学の話があれば積極的に参加することをお勧めします。 また色んな価値観を持った人と接することで視野を広げることができると思います。 私自身、在学時代はサークルやアルバイトを通じてたくさんの人と知り合うことができました。勉強ももちろん大事ですが、学生時代にしかできないこともあると思いますので興味のあることには失敗を恐れずぜひ挑戦してみてください。夢に向かって頑張る在校生と、社会で活躍する卒業生。佐藤 理恵さん秋田製錬株式会社 勤務[生産管理部 統括主任]工学資源学研究科(※) 環境物質工学専攻 2007年修了※旧研究科卒業生在校生Q.将来の夢は何ですか。鉱物の研究者です。Q.所属学部の魅力を教えてください。文理の枠に捉われず資源について多面的に学べる事と、英語を使う機会が多いことが魅力です。Q.秋田大学を選んだ理由、大学の勉強でやりたいことを教えてください。 小学校でごみの処理と足尾銅山鉱毒事件について、実地調査を交えてそれぞれ1年間かけて学んだことがきっかけで、漠然と環境問題に関心を抱きました。 中学生の時に行った火成岩の観察実験を通して地球科学への興味が湧き、大学では地球科学を専攻しようと決めていた高3で受けた政治経済の授業で国際関係や法律、政治学に興味を持ちました。国際資源学部のHPを見た時に、自分の知的好奇心をこんなにも満たせる学部があることに衝撃を受け、受験を決意しました。 資源地球科学コースではフィールドワークをする機会がたくさんあります。野外での地質調査を通して、座学の授業では得られない知識や経験を身に付けたいです。一週間の授業スケジュール(例) ※3年次第1クオーターの授業スケジュール月火水木金1時限X線結晶学構造地質学地球化学Ⅱ2時限外国語発展演習ⅢC岩石学Ⅱ3時限石油地質学Ⅰ金属鉱床学実験4時限鉱業法金属鉱床学実験石油鉱床学実験5時限国際資源クリエイティブ演習資源経済学石油鉱床学実験伊藤 優沙さん国際資源学部国際資源学科資源地球科学コース3年次  卒業生在校生秋田大学生協新入生講座A-Conのスタッフとして活動しているときの写真です。11

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