医学部においては、世界に発信できる教育研究の成果と地域医療への貢献が挙げられます。医師国家試験の合格率は例年、全国の医学部でも上位にランクされており、今年は99.2%で、全大学中5位の成績でありました。きめ細やかな教育の証左といえましょう。保健学科も、人を支える挑戦を続けています。全国の医療施設で皆さんの先輩たちが、医療現場の中心におります。そして、医学部全体が他の学部と協力しながら、高齢者医療先端研究センターでは学際的に高齢者の問題に取り組み、自殺予防総合研究センターでは、同様に学際的に自殺予防を総合的に研究し、若者から高齢者までの自殺予防に貢献すべく活動を開始いたしました。このような教育研究活動における地道な努力が少しずつ実を結びはじめ、「THE世界大学ランキング日本版2021」において46位にランクされるなど、着実に進歩していると感じている次第であります。 一方、世界は刻々と変化しており、今や想像を絶するスピードで社会が進化しているなか、我が国ではSociety 5.0への対応が叫ばれているところであります。こういった新しい社会へ十分に順応できる学生を輩出することが喫緊の課題と考え、各学部においてこの先10年の未来を見据えた学部改革を開始いたしました。データサイエンス、Society 5.0、AI、DX等近未来の変革に向けた対応を考慮し、2年前から教養基礎教育において、こういった分野の教育も文系、理系の学生を問わず全学生に実施しています。 不確実な未来に向けて、自信を持って羽ばたいていける学生の教育、今、これが最も求められているものと認識していることから、全ての教職員が学生にきめ細やかな教育環境を提供し、知的好奇心を育んでいけるよう努力してまいりました。こういった活動のさなか、新型コロナウイルスの感染拡大により、全世界がこれまで経験したことのない事態に追い込まれています。日本政府も、年間の国家予算以上の補正予算を組み、コロナ禍からの脱出、経済のV 字回復に努めていますが、これからどのような世界が訪れるのか想像だにできません。秋田大学は、これから起こりうる未知の世界をいち早く察知し、守らなければならない伝統はしっかり維持しつつ、変化させなければならないものに対しては速やかに対策を講じるよう頑張る所存であります。 卒業生の就職状況をご紹介いたしますと、全学生の就職状況は、過去5年間はほぼ100%で推移しており、日経HR「価値ある大学2018年版 就職力ランキング」において、企業が選ぶ「採用を増やしたい大学ランキング」で秋田大学が堂々の全国一位に選ばれました。卒業生の「行動力」、「対人力」が高く評価されたものです。これらは、卒業生自身の努力の賜であることは言うまでもありませんが、それをバックアップする土壌が秋田大学にあることの証明であると、誇りに思っている次第です。こういった就職状況は2020年度も維持できており、今後も、学生さんの就職や人間力の形成の支援に、大学を挙げて全力で取り組んでいく所存でありますが、新型コロナウイルス終息後の世界においては、未曽有の就職氷河期が到来する可能性が大であります。秋田大学で学んだ学生さんたちが通常通りの就職が可能になるよう、大学改革も含め、教職員が一丸となって頑張る所存でありますので、どうぞ保護者の方々には安心して秋田大学をご子息たちに勧めていただければと思います。 秋田大学におきましては、アカデミアとしての環境整備が一段落した今、我が国におけるSociety 5.0の実現に向けた大学への期待に応えるべく、新たな社会を創造し、その実現に貢献することのできる学生を輩出するための改革に加え、新型コロナウイルス終息後の社会の変化を見据え、未来に向けた教育・研究に徹します。政府から、新しい生活様式を取り入れた日常生活が提案されている現在、大学の教育環境も大幅に変わる可能性があります。On line授業の拡充もさることながら、コロナ禍の後の社会の変化を常に取り入れ、時代に即応した教育を心がけるつもりです。 皆さん、秋田大学生となり、その思いを継承してください。限りない可能性を秘めた未来を、秋田大学でさらに育ててください。「志」ある学生さんもそうでない学生さんも、是非秋田大学に来てみてください。その真価がわかると思います。 私共は春の出会いを楽しみに待っています。秋田大学長 山本 文雄 これから大学入試に挑む皆さん。そしてご子息、ご息女の成長に思いを寄せ、より良き進路を共に模索するご家族の皆様へ一言ご挨拶させていただきます。 昨年、今年と、新型コロナウイルスの感染拡大により、日本のみならず全世界が未曽有の被害に見舞われております。たくさんの人命が失われ、さらに経済的大打撃による多くの被害が出ている状況が今尚続いております。秋田大学に目を向ければ、卒業式や入学式の中止・規模縮小や大学の休業、そして、On lineによる授業の開始、実習の著しい制限など、これまで経験したことのない事態の対応に追われているのが現状です。これから受験を迎えられる諸君も、学校・塾等の閉鎖など就学環境もままならない状況が続き、戸惑いとともに学力への不安も限界を超えているものと推測いたします。それゆえに、秋田大学では、受験生の不安を可及的に払拭すべく、様々な情報をこれから発信していく所存でありますので、相談されたいことがありましたら、入試課(018-889-2256)へ遠慮なくお問い合わせください。 さて、秋田大学は「学生第一」をスローガンに掲げ、学生にきめ細やかな教育環境を提供し、学生さんたちが充実した学生生活を送れることを、すべての教職員が柱に据えている大学です。安心して日々を過ごし、知的好奇心を育み、充実した学生生活を送ることができることをお約束いたします。このような基本方針のなか、秋田大学はこれまで(1)世界・地域を見据えたリーダーを育む(2)世界・地域を視野に未来を創造する(3)地域と共生し豊かな社会を創る(4)地域に根ざし世界を目指す、というビジョンに沿って歩んでまいりましたが、その基礎となるものは世界と地域に貢献する最先端の研究、およびその目的にアプローチする研究が可能な人材の育成であります。秋田大学は、この地を軸に、世界を視野に入れた四つの学部を構え、社会から求められている大学の使命である最先端の教育研究を強く意識した体制の地盤を整えております。そこには知っておいていただきたい「誇り」があります。 教育文化学部。ここには、小中学生の学力日本一という秋田の、教育の支柱となる教員を養成してきたという実績があります。学校教育課程においては、きめ細やかな教育プログラムに加え、伝統に育まれた教員養成を展開しております。教員は次世代を担う皆さんを良き「後継者」として育てて世に送り出し、時代を繋いでおります。地域文化学科では、何事にも対応できるための「教養」を身に付けることを目指しております。柔軟な思考を育むことを通じて、不確実性ともいえる時代に臨む皆さんがグローバルな見地からローカルな課題を解決できる能力を磨くことができるよう支援しております。 秋田は国内では有数の資源を誇る地でありました。そしてそのフィールドは今、世界へと繋がっております。国際資源学部という学部名に込められた思いは、ここにあります。鉱山専門学校に始まり工学資源学部で発展させてきた、世界に誇れる研究成果と人材の育成。世界に例を見ない資源学の総合教育研究体制を敷いています。ここでは3年生になると、全員が4~5人のグループに分かれ、海外資源フィールドワークに参加します。他大学に進学した高校の同級生が、生涯行くことはないであろう地にも赴きます。資源学の現場。日本の最前線を世界で知る機会を通じて、皆さんは学問が生きていることを実感できるはずです。そして、近い将来、IoTや人工知能により実現されるであろう他の惑星や深海での資源探査にも対応できる人材の育成に力を注いでいるところです。 理工学部においては、資源系の学部であった工学資源学部から理学系の要素を取り入れた学部として発足しました。誇るべき研究成果が続々と秋田(大学の研究室)から発信されております。例えば、メタルナノコイルによる複合材成形の研究は、軽量化・低コスト化による次世代航空機の機体への応用が期待され、さらに航空機電動化への応用の道が開かれることから、こういった秋田大学の研究を世界が注視しております。さらに、IoTやAI、ロボットなどの第4次産業革命の中心となる技術を視野に入れた理工学教育の改革とその分野をリードできる研究体制を構築しているところであります。本学を志望するみなさんへ。学長メッセージ2
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