秋田大学大学院 理工学研究科 2023
16/36

生命科学専攻生命科学コース個々の専門性と自主性を高めます。同時に、他の研究分野の理解も深めて、広い視野と協調性を身に付けます。社会の要請に応えることのできる、高い能力を持つ研究者・技術者になることを目指します。15●免疫細胞に関わる研究●分子シャペロンの関わる生命現象の解明●疾患関連タンパク質の同定と構造解析●蛋白質複合体の構造解析光合成を行う藻類の一種であるシアノバクテリアの細胞内に存在するタンパク質超分子カルボキシソームの形成機構に関する研究を行っています。カルボキシソームは、光合成の高効率化において重要な働きをするため、食物増産技術開発へ応用できる大きな可能性を秘めています。また、本分子は10種類かつ1万個以上のタンパク質が自己集合して形成されることからも、非常に興味深いバイオナノ材料です。しかし、各タンパク質がどのように自己集合して、超分子構造体を形成するのか不明であるため、利用技術開発へ至っていません。現在、私はカルボキシソームを構成する各タンパク質の分子レベルの機能構造解析に基づいた、超分子構造体の形成機構解明に取り組んでいます。難しい研究テーマですが、研究を進めていくうちに、まるでパズルのピースを埋めていくように、分からなかったことも少しずつ明らかになり、繋がっていくことに喜びとやりがいを感じ、博士後期課程への進学を決めました。どんなに困難な課題も創意工夫で解決することができる研究者を目指して、日々研究に取り組んでいます。●天然物の有機化学合成●食品由来生物活性物質の同定●ハタハタの色素タンパク質の研究コース概要 生命科学コースは生物学と化学の2つの専門研究分野を持ちます。両分野とも生命現象の解明や生命科学上の課題の解決を目指して、それぞれの立場で研究を展開しています。大学院では、学生はどちらかの分野に所属して研究を深めることで大久保詠一郎さんOKUBO Eiichiro博士後期課程1年生物分析化学・生物構造化学研究室大学院生・修了生の研究紹介新規バイオナノ材料開発を目指したタンパク質超分子の形成機構解明の研究主な修士論文テーマ(令和3年3月修了生)

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る