秋田大学大学院 理工学研究科 2023
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先進ヘルスケア工学院高齢者医療先端研究センター等から総勢40名にもおよぶ専任教員が結集しています。教育課程は、工学を基盤として医学や保健学の基礎を学び、さらに病院内や医療機器メーカー、介護老人施設等における多様な実習を通じて、自身の経験から得た知見を活用し、様々な視点から新しい価値を有するヘルスケア機器や医療機器をイメージし、設計、試作、評価ができる人材を育成しています。診 断治 療運動・治療支援領域検査・診断支援領域では、脳波計測、画像処理、モーションキャプチャ、XR(VR,MR,AR)技術などを活用して、日常生活行動におけるフレイルや認知機能の衰えを評価するデバイスなど、最新の検査・診断支援機器に関する工学を体系的に学びます。31日本の高齢者人口は年々増加し、高齢者による飲み忘れや飲み間違いのリスクが高まっています。こうしたリスクを減らすために、アラームで飲む時間を知らせたり、音声で服薬を促したりするシステムがありますが、本当に飲んだことまで判定することは困難です。そのため私は高齢者が正しく服薬したかを判定できるシステムの実現を目指しています。現在、私の研究では服薬者をカメラで撮影し、AIを用いてカメラ画像から姿勢や表情を認識する技術を使うことで、服薬者の骨格座標から動きを推定しており、正しく服薬出来ていると判定するためには「どの骨格座標の推移や相対関係に着目すれば良いか」を検討しています。健康維持・向上検査・診断支領領域健康リスクへの対応予 防超高齢社会を支える医療・看護への対応予 後本工学院の2つの柱となる教育研究領域検査・診断支援領域工学院の概要 秋田大学はヒトの健康寿命の延伸や病気の予防、診断、治療、予後までの過程を、医学と工学(機械、電気電子、人間情報)を融合させて科学する大学院修士課程「先進ヘルスケア工学院」を令和3年度から運用しています。 本工学院の教育研究領域は、主に健康維持・向上、予防、診断を扱う「検査・診断支援領域」と、主に診断、治療、予後を扱う「運動・治療支援領域」に分かれており、医学系研究科と理工学研究科、小薗広空さんKOZONO Hirotaka修士課程1年水戸部研究室大学院生の研究紹介高齢者服薬支援のための服薬動作解析

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