秋田大学 理工学部 2023
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 現在は、IoTの普及によってIT機器以外にも身の回りの生活に関するあらゆるモノの情報を活用できるようになり1、日常生活が飛躍的に豊かになっています。理工学分野の研究を行う学生にとって情報リテラシーは必須のスキルですが、情報を解析して眠っている潜在的情報を発見したり、情報を再構成して新しい価値ある情報を生み出したりする応用的なスキルも重要視されています。 基礎情報学では、基礎的な数理・データサイエンスの理解を深め、応用的な情報リテラシーを習得するために、理系文系問わず幅広い研究分野で利用されているプログラミング言語Pythonを用いて、プログラミングの基礎知識、コンピュータにおけるデータ表現、様々な分野で活用できるデータ解析技術、視認性の高いデータ可視化手法について理解を深めていきます。 AIの歴史は長く、少なくとも60年以上前から研究が行われていましたが、社会の関心を強烈に惹くようになったのはここ10年ほどのことです。最近では、AI搭載のスマートフォンやスマートスピーカーなどが登場し、一般家庭でもごく気軽にAIの恩恵を受けられる時代になりました。このような躍進の背景には、機械学習と呼ばれる分野の目覚ましい発展が挙げられます。 基礎AI学では、基礎情報学で学んだプログラミングスキルを実際に活用し、「自分でプログラムを書き、機械学習の威力を体験してみる」という実習形式の情報教育を提供し、これからの情報化社会に必要とされる高度な情報知識を持った人材を育成していきます。具体的には、機械学習における中心的なモデルの1つであるニューラルネットワーク(NN)について基本的な仕組みから学び、Pythonを用いてNNを実装し様々なデータを処理・認識させていきます。03Faculty of Engineering Science Akita UniversityPythonプログラミングによるPデータ解析・可視化デ手書きの数字ニューラルネットワークニューラルネットワークによる手書き数字の認識の様子データ■基礎的な情報技術の技能を習得することができます。■リテラシーレベルの内容を体系的に学んだことが証 明されます。■就職活動の強みになります。基礎情報学基礎AI学情報処理の技法(2単位)情報リテラシーを習得します。基礎情報学(1単位)Pythonを活用した統計解析に関するプログラミング技術を習得します。基礎AI学(1単位)Pythonを活用した機械学習の基礎を習得します。IoTとネットワークⅠ(1単位)loTの基本と構成技術・応用例を習得します。超スマート社会のプラクティス(1単位)超スマート社会における実例(セキュリティ、医療・介護・福祉、ものづくり、防災・エネルギー、地域活性・地球資源)を習得します。〜超スマート社会の情報技術人財育成プログラム〜 近年の情報通信技術関連の急速な進展は、産業や社会の急速な構造変革をもたらしています。第4次産業革命や超スマート社会(Society 5.0)がうたわれる中で、戦略的に強化すべき基盤技術として、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)、ビッグデータ解析技術、データサイエンス技術などがあげられます。 そこで理工学部では、様々な分野の概念や手法を統合して新しい価値を創出する総合的能力を持った人材育成に必要な基礎情報教育を行う「超スマート社会の情報技術人財育成プログラム」を設置しています。「超スマート社会の情報技術人財育成プログラム」の流れ講義科目の紹介学生からの申請によりアピールポイント認定書を授与理工学部の取り組み情報化に対応した教育への取り組み1年2年3年

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