教員名(職名 氏名)教 授 板東 良雄教 授 板東 良雄教 授 板東 良雄准教授 鈴木 良地教 授 八月朔日 泰和講 師 鮎川 友紀助 教 吉川 究教 授 三木 崇史助 教 岡本 悠志講 師 岡本 洋介教 授 後藤 明輝教 授 松村 欣宏助 教 小泉 幸央助 教 安 健博研究テーマ難治性神経疾患の発症機序の解明と治療法の開発様々な疾患の病態形成における血管ー神経相互作用の解析腸管粘膜免疫の抗原読み分け機構の解明神経細胞内シグナル伝達分子の細胞内局在の解析組織や器官がつくられる仕組みの解析ビタミンA貯蔵細胞についての研究脳の情報伝達をになうシナプスについての研究心臓循環の生理学及び病態生理学に関する研究肺癌の病理学的研究生活習慣病とエピゲノムに関する研究■ 医学部医学科所属(学科・コース・講座等)医学科形態解析学・器官構造学講座医学科形態解析学・器官構造学講座医学科形態解析学・器官構造学講座医学科 細胞生物学講座医学科 細胞生物学講座医学科 細胞生物学講座医学科 細胞生理学講座医学科 細胞生理学講座医学科 器官病態学講座医学科分子機能学・代謝機能学講座研究内容脳血管障害、軽度認知障害、多発性硬化症について発症機序の解析や治療法の開発を行っています。また、幹細胞を用いた再生医療の応用についても検討しています。近年、様々な疾患の病態形成に血管の動態変化や神経活動の関与が明らかになってきています。そこで、心臓や腎臓などの循環器系疾患において血管の動態変化や神経活動がどのように病気の形成に関わるのかに興味を持っています。免疫は自己と非自己を区別し、非自己を個体から排除する仕組みです。腸管粘膜免疫組織は免疫組織ですが、非自己である食物は排除しません。これには、非自己をさらに身体への障害の有無で区別する仕組みが必要です。この読み分け機構を脂肪酸結合タンパク質の発現局在を指標に研究しています。神経細胞はヒトを含む生物にとって、様々な臓器や細胞の働きをコントロールする為に重要な役割を担っています。神経細胞が臓器の働きをコントロールする時に、細胞内で情報が処理され、他の神経細胞などに信号を送ります。細胞内で情報が処理される際に多くのタンパク質が働きますが、我々は、どのようなタンパク質が神経細胞のどこで働いているのかを、自ら作製した特異抗体というツールを使って、タンパク分子の局在を様々な顕微鏡で観察できるようにして研究しています。ヒトを含む多細胞生物の器官を構成する細胞の多くは、無秩序に存在しているわけではなく、特定の方向に従って適切に配置されます。例えば、気管や卵菅の内側は、線毛と呼ばれる小さな毛を有する細胞によって構成され、全ての細胞の線毛が特定の方向に動くことで異物の排除や卵子の運搬が行われます。従って、この運動の方向性が異常となると、気管支炎や不妊などが引き起こされます。我々は、分子遺伝学や数理モデルなどの手法を駆使して、細胞集団が同じ方向を向く仕組みを研究しています。ビタミンAは眼の網膜において光を受容したり、全身の細胞で遺伝子の転写を制御したりする大事なビタミンです。血中濃度は常に一定範囲内におさまっており、この調節のために働いている細胞が肝臓のビタミンA貯蔵細胞です。この細胞は肝臓の病気になるとコラーゲンなどを必要以上に合成し肝臓を硬くし肝機能を低下させます。ビタミンA貯蔵細胞がどのようにビタミンAを貯蔵するのか、またどのようにコラーゲンを産生するのかを研究しています。脳神経は、単に外界からの情報を受け取り処理し出力するだけでなく、経験や学習などに基づいた豊かな情動や複雑な思考能力なども生み出します。この多岐にわたった脳神経機能の基盤となる素子がシナプスです。シナプスの可塑的な変化は脳の柔軟性をうみだします。またシナプスの発達・機能障害は様々な疾患の原因ともなります。私たちは、シナプスが働く分子的な仕組みについて、電気生理、蛍光ライブイメージング、数理モデルシミュレーションなどをもちいて研究を行っています。心房細動と呼ばれる不整脈は、心房が1分間に300回以上も不規則に拍動することにより生じます。年齢が上がるにつれて発生率が高くなり、高齢化が進む日本では罹患者が増えています。動悸、息切れ、疲れやすいなどの症状が現れるだけでなく、脳梗塞の発生率が高くなるため適切な治療が必要です。私たちは、電気生理学的手法や分子生物学的実験技術、コンピュータシミュレーションを用いて心房細動の起こるしくみや治療法に関する研究をおこなっています。患者さんの病変部を顕微鏡を用いて診断する病理診断や、病院で亡くなった方を解剖して死因を明らかにする病理解剖を業務として行っています。また、肺癌がなぜ起こるのか?、治療をしても再発や転移をして、どうして患者を死に至らせてしまうのか?といった疑問の解明に顕微鏡での観察や、分子生物学的な実験で取り組んでいます。糖尿病やがんなどの生活習慣病の発症には、遺伝的要因と環境要因が関与しています。私たちの体では、環境要因によって「エピゲノム」と呼ばれる仕組みが変化し、遺伝子の働きが調節されます。私たちの研究室では、この仕組みを分子レベルで明らかにし、糖尿病やがんの予防や治療につながる天然化合物を探索する研究を行っています。-20-
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