秋田大学 令和7年度 高校生のための研究者・研究内容紹介
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所属(学科・コース・講座等)環境数物科学科 機能デバイス物理コース環境数物科学科 機能デバイス物理コース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース社会システム工学科 モビリティコース教員名(職名  氏名)講 師 淀川 信一助 教 西平 守正教 授 足立 高弘教 授 大口 健一教 授 奥山 栄樹教 授 齋藤 嘉一教 授 棗 千修教 授 三島 望教 授 村岡 幹夫教授 山口 誠研究テーマミリ波・サブミリ波帯の電磁波伝搬と応用に関する研究超音波の発生と伝搬の数値解析と計測への応用円すいを水に浸けて回転させることで起る面白い現象の数々材料に生じる変形の予測方法に関する研究機械形状や変位などの精密測定と超精密設計に関する研究ヘテロ構造制御による次世代型マグネシウム製構造材料の開発計算材料科学とデータ科学を融合した金属材料のスマートシミュレーション技術の開発環境にやさしくユーザーにとって魅力的な製品設計手法の研究航空機複合材の製造技術と電波吸収ナノ材料の開発光散乱を用いた表面構造の評価・新技術の開発研究内容自動車の衝突防止レーダなどに使われているミリ波から、今後の発展が予想されるさらに高い周波数のサブミリ波までの電磁波の伝搬や応用について電磁界シミュレーション解析と実験の両面で研究しています。例えばレーダのビームが素早く左右に動かすこと(走査)ができれば、広い範囲の障害物を検知することができます。私たちは、プラズマに磁界をかけることでミリ波のビーム走査を可能にする技術について研究しています。構造物などの状態を確認する際に、分解や損傷などの影響を与えない非破壊の検査法として超音波を利用する方法があります。このような超音波非破壊検査の技術向上のために、超音波が構造物の中を伝搬する様子や超音波を発生させる素子について解析を行っています。これらの数値解析結果に基づいて、超音波非破壊検査の新たな手法を開発することを目指して研究しています。円すいの頂角を下向きにして水に浸し回転させることで、水質浄化や繊維の製造あるいは水面を移動するお掃除ロボットなどに応用できる興味深い現象が現れます!材料を安全に使用するには、材料に力が加わったときに、どのくらいの変形が生じるのかを予め知っておく必要があります。そこで、材料に生じる変形と力の関係を様々な実験で調べた上で数式化し、その数式をコンピュータシミュレーションに応用して実際の製品で生じる変形を正確に予測するといった研究を行っています。そして、その結果に基づき、製品の破壊を防止するための方法や寿命を延ばすための方法について考察しています。機械形状が如何に数学的な直線や円に近いか、また、機械が如何に精密に運動するかをナノメートル単位で測定する技術を研究しています。さらに、生産現場の製品の精度を上げるために、精密に運動するメカニズムを開発しています。マグネシウム(Mg)は実用金属中最も軽量で、自動車をはじめ鉄道・航空輸送機、携帯用機器の筐体の軽量化に有用であり、低炭素社会や環境保護の推進に適う材料として注目されています。しかし、さらなる社会的普及と用途拡大を進めるうえで、強度と延性能について一層の改善が必要です。本研究は、Mgに対して第2、第3元素の合金添加と適当な熱処理をもって組織・構造の絶妙な制御を図り、従来材を圧倒する高性能化を追究しています。金属材料の組織・構造には様々な物理現象が関与しています。その複雑な物理現象の解明と材料製造プロセス最適化のために、計算材料科学(材料工学・熱力学・流体力学・動力学などを組み合わせたマルチフィジックス・シミュレーション)とデータ科学(機械学習(AI)、データ同化などによる統計学的推定法)を融合した知的で高性能な材料プロセスシミュレーションソフトウェアの研究・開発を行っています。しっかりした設計戦略無しに製品を高性能化することは、ユーザーによってあまり重要でない製品特性を高めるために、環境に対する影響が増加する結果を招くこともあります。この研究では、製品設計の最も初期の段階で用いられる価値工学や、次の段階で用いられる品質工学と呼ばれる方法を応用し、ユーザーにとって魅力的で、環境影響の少ない”環境効率”の良い製品を設計するための指針を得ようとしています。軽くて丈夫な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は製造に多数の手順と手間を要するため、高コストになってしまいます。本研究では、航空機向けCFRP構造品を圧倒的に低コストで迅速に製造できる方法を確立するため、大手重工・地域企業と共に電磁場加熱成形法という独自技術を開発しています。また、電波が飛び交う情報社会の安全安心を守るため、革新的で高性能な電波吸収ナノ材料「メタルナノコイル」を開発しています。物質の表面に薄い膜を作ったり、ナノメートルの凹凸を作るなどの工夫をすることによって、物質に新しい機能を付与する技術が注目されています。その際に、物質の表面の構造を原子レベルで評価したり、分析したりする技術が重要となってきます。そのための手法の一つとして、光と物質の相互作用によって光が散乱される物理現象を利用したラマン散乱分光技術に着目し、それによる表面構造の評価や新しい技術開発に取り組んでいます。-50-

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