情報学を学ぶ学生からのメッセージIT業界で活躍しているOBからのメッセージ13インタビュー|在学生・卒業生理工学研究科平成27年3月修了 博士(工学)秋田県出身在学中は「感性情報を考慮した人物画像処理の開発に関する研究」に従事Q.情報学はどんな学問ですか? 情報学とはデジタル技術を用いて人の暮らしを豊かにする学問です。私たちが想像する近未来を創る技術について学び、開発にも携われるという面白さがあります。例えば、人間の生体情報を数値化して医療・福祉に役立てたり、AIを使うことで単調で大変な仕事を自動化したりすることができます。私はスマートフォンなどの画面に表示される色の感じ方を解析する研究を行っています。Webページの入力フォームで人間による入力であることを確かめるために、歪んだ文字の画像(CAPTCHA)が表示されることがありますが、この画像の文字に色を付けて、人間にだけ正解を伝えられる仕組みを考えています。Q.将来の夢(就きたい仕事)などは? これまで一緒に扱われてこなかったコトやモノを繋ぎ合わせて新しい技術を開発することが私の目標です。機械がどれだけ賢くなったとしても、それを生み出し、利用するのは人です。デジタル化していく社会の中で、“人が使いやすいもの”を模索していきたいと考えています。Q.秋田大学のおすすめポイント&アドバイスを教えてください 秋田大学では、人間社会に密接に関わる情報学を学ぶことができます。机上の空論で終わるのではなく、今学んでいることが社会でどのように役に立っているのかを、実感できる機会が多いと感じています。プログラミングができなくても大丈夫です!私は、大学に入学してから初めてプログラミングに触れましたが、今では研究で利用できる程に上達しました。人の暮らしを豊かにするデジタル社会を夢に描き、情報データ科学部で最新の情報技術を学んでみませんか?Q.現在の職務内容について教えてください 私はLINEヤフー株式会社でディスプレイ広告のサービス改善に従事しており、現在は予約型広告(掲載期間と表示回数を保証する広告)の在庫予測・配信計画システムや、組織内共有ツールの開発・運用をリードしています。「Yahoo! JAPAN」は、2023年6月末時点で5,430万の月間ログインユーザーID数を誇り、大規模なユーザーデータを有しています。私の担当している広告を含むヤフーのサービスは、このビッグデータから新たな価値を創出しサービス改善に取り組んでいます。まさにデータサイエンスが仕事に直結していると言えます。Q.仕事のやりがいを教えてください とても多くの人々が私たちのサービスを利用しているため、サービスを止めることなく、常に内容を更新していくことに大きな責任を感じています。一方で、サービス改善がインターネットユーザー、広告主、提携パートナーなど広い範囲に届けられていく様子には、大きな達成感があります。また、サービス改善につながる仮説を立て、データ分析による裏付けを行い、その仮説をもとに仕組みをアップデートする、という一連の過程を迅速に進めることもやりがいの一つです。Q.情報データ科学部で学ぼうとする方へのメッセージ 昨今の生成AIの登場により、手軽に機械学習を利用することが可能になったため、データサイエンスの門戸はますます広がっています。デジタル社会における課題は何か?どのようなデータをどのように活用して解決するのか?などの発想やアプローチの創出が求められています。情報データ科学部の学びは、まさに課題の解決に必要なデータ解析と新たな価値創出のスキルを身に付けられるため、この学部の卒業生は、新たなデジタル社会へ変わりつつある日本や世界の発展に大きく貢献できるでしょう。宮古 菜々さん(現)理工学研究科人間情報工学コース博士前期課程1年次宮城県仙台第二高校出身 〈研究分野〉感性の計測・評価、カラーマネジメントヒューマンインタフェース「CAPTCHAへの適用を目的としたディスプレイ表示色名の認識範囲解析」村上 龍希さん(現)LINEヤフー株式会社データグループ DS統括本部STUDENTInterviewOB/OGInterview
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