愛媛大学広報誌 ドット・イーフォリオ vol.16
13/28

起業塾に入ってよかったこと多様な人間関係をつくれたことですね。何かムーブメントを起こそうという前向きな人がたくさんいるので、刺激や勇気をもらうことができました。経営者として活躍されているゲストの貴重な話を聞く機会や、先生方に具体的な相談にのっていただくこともあります。愛媛大学教育学部附属特別支援学校高等部では、私が提供した革の切れ端を使ったキーホルダー制作の授業があり、有効活用されていることが嬉しかったです。また、私自身が生徒に「命の授業」をする機会もいただきました。門本 学部やサークルとは異なる渡邉 私自身も、それから他の塾生佐野 確かにそうですね。来春から渡邉 私たちの活動はあくまでももそうですが、門本さんが説明してくれたような多様な出会いにより、視野が広がっていることを肌で感じています。またインプットだけではなく、塾生自身が自らの考え方などをプレゼンテーションするアウトプットにも積極的に取り組んでいます。人前で話すことで自分の考えを整理し、他者に的確に伝えるための表現力を身につけることができているのではないでしょうか。コロナ禍で対面活動が難しい時期には、Zoomを活用するなど工夫しましたが、プレゼンテーションの能力は授業でも活かせるので、発表などを行う際のトレーニングになっていると思います。は看護師として働く予定ですが、患者さんに分かりやすくお伝えしたり、スタッフ間で情報を共有したりと、仕事の上では人とのコミュニケーションはとても大切です。起業塾ではいろいろな立場の方とお話しできたので、ここでの経験が自信につながるのではないかと思っています。それぞれが考える起業のメリット学生起業家をターゲットにしているため、一般の起業家が求めるメリットとは異なる側面があります。ただ、私の考え方に近いのは、経済学者のシュンペーターが提唱したアントレプレナーシップ(企業家精神)という概念。彼は「企業(起業)家は会社をつくる人ではなく、イノベーションの担い手である」と言っています。社会に目を向けること、課題を見つけること、原因を見極めてそれを解決するための行動こそが、私が考える起業であり、それを果たすのが企業であると理解しています。ですから起業塾の取組を通して、それぞれが自分の環境の問題点に気づき、それを解決しようと考えていくプロセスこそがメリットだと思います。大切にしたいことがあると思います。私は自分らしく生きること、自分が幸せを感じることを大切にしたいと思っています。そして「自分らしさ」を具現化する手段として、仕事や趣味があるのだと思います。一方で既存の組織ではできないこと、既存のカテゴリーに当てはまらないけれど自分がやりたいことを追い求めていくと、その先に起業があるのではないでしょうか。ちょっと利己的に感じられるかもしれませんが、自分のやりたいことが、結果的に地域の役に立ったり、誰かの幸せにつながれば、事業として継続していくことができるのだと思います。佐野 人それぞれ、生きていく上でfull of live information on Ehime Universityfull of live information on Ehime University教育学部附属特別支援学校高等部での「命の授業」。講義型と演習型を組み合わせ、2種類の「学び」を提供しています。1点目は、会計やマーケティングといった経営学の基礎的な内容。もう1点は社会学・人類学・経済学・心理学といった周辺分野の内容です。各SNS(Facebook、Twitter、Instagram、YouTube)を駆使して、私たちが起業塾で学んだことやアイデアを「情報発信」しています。今後はラジオ番組の企画やクラウドファンディングの実施も視野に入れています。カリキュラムの最後には、社会と連携したプロジェクト型の「実践」も行います。起業を目指す学生への個別支援やビジネスプランコンテストへの応募、様々なイベントの開催・参加を通して、学生が個々の目標に向かって進む支援を行っています。122. 「発信する」3. 「実践する」輝く塾生塾長からの「えひめ学生起業塾」紹介えひめ学生起業塾 塾長 社会共創学部 地域資源マネジメント学科 文化資源マネジメントコース4年生渡邉 洋心さん活動の具体的な内容として、大きく3点「学ぶ・発信する・実践する」を行っています。  1. 「学ぶ」

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る