愛媛大学広報誌 ドット・イーフォリオ vol.16
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スピーディに行われたワクチンの大学拠点接種コロナ禍から見えた今後の課題されたものです。また、田内先生が、多職種の方が集まる調整会議を率先して運営されたことも、機能分担に大きく貢献しています。チン接種についても、積極的に取り組みました。スムーズに大学拠点接種を行えましたが、調整役を担われた満田先生には大変なご苦労があったでしょうね。長官より職域接種に関する通知があり、本学では9日に開催された理事・機構長会議にて「愛媛大学新型コロナウイルス感染症のワクチン接種対策班(以下:対策班)」の設置を決定しました。その後、速やかに厚生労働省の認可を受け、7月17日には接種を開始しました。取り組まれましたね。間と非常に短期間でしたので、本当に大変でした。対策班は5チームに分かれて、接種予約受付、接種会場の運営、接種費用の請求、副反応対策などそれぞれの業務を遂行しました。また今回の接種杉山 愛媛大学では新型コロナワク満田 2021年6月7日、内閣官房杉山 素晴らしいスピード感を持って満田 そうですね。準備期間は約40日は本学を含め県内8大学等での共同実施でしたので、各大学等との連絡調整にも力を注ぎました。2ヶ月間で約1万4000人の接種は、感染予防の観点からも非常に大きな効果を上げましたね。愛媛県内で接種を希望する方の100人に1人は大学拠点接種でワクチン接種ができた計算になります。を担う医療機関の負担軽減にもつながったと考えています。懸念されましたね。切ることができました。それ以外にもシャトルバスの手配、会場のスタッフ配備や会場等における感染症対策なども、細心の注意をもって実施しました。関係者には多大な苦労がありましたが、無事に終えることができ安堵しています。許さない状況ですが、目の前の困難な状況と戦いながらも、この経験を生かし田内 1日あたり約2000人、満田 各自の予防だけではなく、接種杉山 途中、ワクチンの供給不足も満田 心配しましたが、何とか乗り田内 コロナ禍はまだまだ予断をていくことがこれからの課題ですね。研究も使命のひとつです。これまでに3回にわたって患者や職員を対象としたワクチン接種者の抗体獲得に関する観察研究を行っています。また「新型コロナ ワクチン・治療薬開発寄付口座」のご支援を受けて、この分野の教育・研究を進めているところです。新型コロナウイルスの変異株に対応することももちろんですが、今後、新興感染症が出現したときにどのように対策をするか、これも附属病院が取り組むべきことです。特に今視野に入れているのは感染症専門センターの設立と、それに伴う人材育成です。パードクターがいれば解決するというものではありません。医師だけではなく関係者の総合力で立ち向かう体制づくりの必要性を、強く感じています。第一種感染症指定医療機関です。その役割をあらためて認識できましたね。これからも全学で附属病院を支えていきたいと思っています。杉山 大学病院は治療だけではなく、田内 感染症対策は誰かひとり、スー満田 附属病院は愛媛県内唯一の杉山・田内 宜しくお願いします。full of live information on Ehime Universityfull of live information on Ehime University(2021年12月13日取材)愛媛大学 副学長愛媛大学医学部附属病院長杉山  隆◎プロフィール 関西医科大学卒業、三重大学大学院医学系研究科博士課程修了。東北大学病院産科長・特命教授などを経て、2015年愛媛大学に着任。現在は副学長、医学部附属病院長。愛媛大学医学部附属病院感染制御部長田内 久道◎プロフィール 愛媛大学医学部卒業。医学博士2008年愛媛大学。1999年愛媛大学に着任。大学院・医学研究科助教、准教授などを経て2011年より現職。接種会場とのシャトルバス運行愛媛大学 理事・副学長満田 憲昭◎プロフィール 東京大学理学部、大阪大学医学部卒業。2000年愛媛大学に着任。助教授、教授などを経て、現在は大学院医学系研究科教授、理事・副学長。受付会場前の予診票チェック医師による問診18ワクチン接種接種会場の医学部附属病院接種ブースへの案内大学拠点接種の流れ

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