愛媛大学広報誌 ドット・イーフォリオ vol.17
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世界屈指の実験装置で、最先端の研究を協定を締結している中国の中国地質大学地質形成・鉱産資源国家重点実験室から2022年5月に来られて、現在は博士後期課程1年生として研究を進められています。GRCに来たいと思った理由を教えていただけますか。変形挙動ですが、母国にある装置だと2万5000気圧くらいまでしか実験できません。ところがGRCの高圧変形装置マドンナⅠを使えば、約20万気圧の実験が可能入舩 ウさんはGRCと国際交流ウ 私の研究テーマは、含水鉱物のです。これを使えば、上部マントル最下部の環境を再現できます。この実験装置の存在は、GRCを目指した非常に大きな理由です。ませんか。採用していただき、金銭的にはもちろんメンターのサポートも受けられるので、安心して研究に邁進することができます。大学・研究期間と国際交流の部局間協定を締結しています。ウさんの母校には、私も何度か講演等で足を運んでおり、学生同士の交流も盛んです。こうした土壌もGRCを選んだ理由になっていますか。入舩 今、生活面での不安はありウ 愛媛大学フェローシップ制度に入舩 現在、GRCは海外9つのに留学したり、共同研究を行っていることは知っており、彼らの話を聞いたことから馴染みを持っていました。以来、「国際性」「学際性」「革新性」の3つのビジョンを掲げてきました。世界的に認知されている施設となり、ウさんのように海外から来る優秀な人材もたくさんいます。つまり愛媛にいながら、ここには国際的な環境がつくられているわけです。そこで互いが刺激しあい、この環境をそれぞれのキャリアアップに役立てて欲しいです。た町の雰囲気も気に入っています。世界屈指の研究環境のもと、しっかりと成果を残したいです。ウ そうですね。複数の先輩がGRC入舩 GRCは2001年の発足ウ 5月に松山市にきて、落ち着い入舩 ぜひ頑張ってください。|国際交流協定を締結した中国の大学からGRCへ|万全のサポート体制で研究に専念できる環境   9|発足以来掲げてきた3つのビジョン理学部と工学部にまたがる関連分野を有機的に結びつけ、地球深部の物質・構造・ダイナミクスに関する研究教育の推進を目的に、学内共同研究施設として2001年に発足。日本の地球科学分野における3つのグローバルCOE拠点の一つにも選出されました。[センターの組織]GRCは実験系地球科学部門、数値系地球科学部門、超高圧材料科学部門の3部門で研究や教育に取り組んでいます。2013年からは共同利用・共同研究拠点「先進超高圧科学拠点(PRIUS)」として文部科学省に認定され、国内外の研究者と多くの共同研究を進めています。[教員、学生の人数等]15人の教員(うち兼任教員3人)、10人の事務系・技術系職員、20〜30人程度の大学院生・研究員等が所属しています。先進超高圧科学研究拠点“PRIUS”を支える先端研究センター愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)[センターの歴史と展望]理工学研究科 博士後期課程1年生超高圧実験の準備には、顕微鏡下での大変細かい作業が必要。地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)センター長OF入舩 徹男VOICERESEARCHERウ ウェンティン さん

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