愛媛大学 農学部・農学研究科 教員紹介パンフレット 2023年度
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希少植物を、自生地で守り、手許でも育て楽しむために地域の植物資源を、地域の人と一緒に活用する教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2食料生産学専攻 農業生産学コースらが増やされて手頃な値段で欲しい人の手にわたり、栽培や鑑賞を楽しむことができ、自生地からの盗掘がない世の中になって欲しいと考えています。10大橋 広明 助教蔬菜花卉学「希少植物、絶滅危惧種は弱い植物で、それを栽培することは悪いこと」と思うかも知れません。でも、弱いものばかりではありませんし、少し前まで、どこにでもあったものもあります。これらが「どこかにあるらしいが、見られない」のはもったいないと思いませんか。栽培可能な希少植物そのもの、よりきれな選抜個体なども含めて、それいまは、シコクカッコソウの新花色個体を交配育種で作り出すとともに、他のいくつかの希少植物についても植物組織培養も利用して繁殖に取り組んでいます。各地に、野生種・栽培種を問わず、様々な植物資源がありますが、知られていない、知っていても育て方、殖やし方がわからないということがあるようです。これまでに、自治体などとの共同研究や地域連携活動として、いくつか取り組んできましたが、そのひとつに伊方町との取り組みがあります。佐田岬半島の亀ヶ池温泉を中心に、入浴剤や食用になる自生植物の栽培利用を目的に始まりました。現在は、これに加えて、旅をする蝶として知られるアサギマダラの経由地であることから、自生植物ではありませんが、アサギマダラを誘引し、入浴剤にもなるフジバカマを植えて、集客を目指すとともに、自生する近縁種が利用できないか検討を進めています。様々な花色のシコクカッコソウフジバカマに訪花したアサギマダラ地域の植物資源を活用するためにキーワード希少植物、繁殖、植物組織培養

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