食料生産学専攻 植物工場システム学コース植物診断技術で持続的で競争力のある農業生産を実現キーワード植物診断、生体計測、植物工場18教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2緑化環境工学植物生育診断のための高精度生体情報計測ロボットの開発クロロフィル(Chl)蛍光は、Chlが吸収した光エネルギーのうちで光合成反応に使われずに余ったエネルギーの一部が赤色光として捨てられたものです。そのため、Chl蛍光を正確に計測することで、植物体に触れることなく光合成機能診断を行えます。すでに、我々が開発した基盤技術を用いて設計されたChl蛍光画像計測ロボットが市販されており、農業生産現場に実装され始めています。このような植物生体情報計測システムの開発や取得された生体情報の高度活用に関する研究開発を進めています。さらに、植物生体情報・環境情報・労務情報を統合して解析することによって、植物工場における栽培・労務管理の最適化を目指しています。植物工場における環境制御植物工場は、人間が環境を制御して農作物生産を行うシステムです。人工光植物工場は光の強度や色を含めた高度な環境制御が可能な生産システムであり、太陽光植物工場は太陽光エネルギーを最大限に活用して大規模な農作物生産を行う施設です。このような高度化した環境制御システムの性能を十分に発揮させるには、植物の生育状態に合わせて環境制御の設定値を適切に更新し続ける必要があリます。このために、様々なセンサを用いて植物生体情報を計測して生育状態を診断し、その診断結果に基づいて栽培環境を適切に制御するSPA(Speaking Plant Approach)技術が求められています。髙山 弘太郎 教授※農学研究科研究グループ(ARG)「スピード育種システム研究グループ」メンバ−食料生産を支える植物工場植物診断ロボット
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