愛媛大学 農学部・農学研究科 教員紹介パンフレット 2023年度
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食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻農地を整備し、農業・農村の活性化に貢献する人と野生動物が共生する農村空間の計画手法を考える教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2生物環境学専攻 地域環境工学コース82武山 絵美 教授農村計画学農村は農地、森林、家屋、水路、ため池、道路、公共施設など様々な要素で構成されています。その構成をどのように配置しデザインするのか、またそのデザインを実現するためにどのような方策が適切なのかを考えるのが農村計画学です。私は、特に中山間地域を研究フィールドとして、水田や樹園地の整備方法、農村の土地利用のあり方、農村景観、野生動物と共存するための空間設計を研究をしています。農村の豊かで美しい水・土・文化・生物多様性を未来へ継承できるよう、持続可能な農村空間の整備・計画手法を開発し、農業・農村の活性化に貢献していきたいと考えています。近年、中山間地域を中心に人と野生動物が衝突する機会が増え、野生動物に農作物を食べられたり、野生動物に襲われた人が死傷したりする事案が増えてきました。この問題を解決するため、農家や行政の皆さんと共同で、野生動物による農作物・農地への被害実態、野生動物の生態、農村地域の土地利用、および人が持続的に取り組める野生動物対策を研究しています。その結果から、人の生活圏と野生動物の生息地を適度に分ける「境界空間」を設計し、両者が持続的に共生できる農村空間を創造することが研究の目標です。全国的に個体数が増加するニホンイノシシ持続可能な農業生産基盤としての棚田農村空間の未来をデザインするキーワード農村計画、農地、野生動物

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