食料生産学科・専攻生命機能学科・専攻生物環境学科・専攻衛生学的に安全な水環境の確保に関する研究健全な水環境の保全を目指した水質管理に関する研究教育・研究内容紹介1教育・研究内容紹介2生物環境学専攻 水環境再生科学特別コース我々の人間生活から排出される下水は、下水処理場で浄化されて水域に放流されますが、雨天時には未処理で下水が水域に放流される場合があり、衛生面や水質汚濁防止の観点から改善が必要です。また、水浴や親水等のリクレーションが盛んな水域では衛生学的基準の見直しが進められています。しかし、ウイルスや薬剤耐性菌などこれまでの衛生指標では表現できない水の安全性確保の研究は遅れています。このような水域の衛生学的安全性を確保するため、水域の病原微生物による汚染実態の把握や指標微生物の適用性の評価、新しい下水消毒技術の開発を行っています。我々の人間生活からは、有機物質や窒素、リンなどの一般水質項目の物質に加えて、様々な化学物質が都市排水の形で水域に流出しています。そのため、水域生態系を構成する水生生物や人の健康が脅かされる場合があります。そこで、本研究では、水域生態系を保全し、人の健康を衛り、安全な水環境を確保するため、窒素、リン等の一般水質項目とともに、各種の微量汚染化学物質について、水環境中での濃度をモニタリングし、河川流域や下水処理過程における化学物質の挙動を調べています。また、細菌類、藻類、甲殻類等の水生生物を用いたバイオアッセイを組み合わせ、水の健全性を評価しています。山下 尚之 教授水環境再生科学衛生微生物分析のための湖沼における採水藻類を用いたバイオアッセイにおける藻類増殖量の測定95安全・安心で健全な水環境の保全を目指してキーワード病原微生物、消毒技術、バイオアッセイ
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