西 弘嗣 教授(理学博士)地球温暖化による自然災害など現代社会の地球科学諸問題は、地球史において繰り返し起こっている自然現象です。地球の歴史を知ることは、我々の未来を予測することにつながり、人類社会の持続性に関係しています。 福井県は30年以上にわたり恐竜化石発掘・研究を推進し、恐竜時代の環境解明を行っています。さらに水月湖の年縞や東尋坊など日本列島形成史を物語る地質遺産もあり、地球の歴史を知ることのできる重要な場所です。このような恵まれた環境を活かし、恐竜を含む古生物や地質学を学ぶことができる「恐竜学部」を設置します。用し、古生物学・地質学をさらに発展させていきます。大型CT撮影装置をはじめとした機器を使用し、多様な形や大きさの化石や地形をデジタル化し、それらのデータを活用した新しい教育・研究を行います。古生物学や地質学を含む地球科学では、地層や岩石に記録されている情報を現場で読み解き、論理的に考察しなければならないため、フィールドワークにおける現場での地層や岩石、地形の観察を重視します。福井県には、古生代~新生代までの地質遺産が分布しており、身近な自然の中でのフィールドワークが可能です。また、県内だけでなく県外や海外へも視野を広げ、思考力や判断力、情報収集のスキルを学びます。「恐竜学部」設置に伴い開設予定の勝山キャンパスは恐竜博物館に隣接するため、施設の相互利用などを通した物的資源の連携や、研究員・学芸員による講義や助言等の人的資源の共有を行い、博物館と一体化した新しい教育・研究システムを目指します。「恐竜学部」では、従来行われてきた古生物及び地質調査研究を行うだけではなく、最新のデジタル技術を活学部長予定者あいさつアドミッションポリシーフィールド科学の実践福井県立恐竜博物館との連携デジタル技術を活用した新分野の展開恐竜学部01010101020202030303
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