福井県立大学 CAMPUS GUIDE 2026
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恐竜学部恐竜・地質学科地質時代の地球環境と生態系の地質時代の地球環境と生態系の変遷を地層や化石から読みとる変遷を地層や化石から読みとる安藤 寿男教授「海の昆虫」ともいわれる貝形虫を「海の昆虫」ともいわれる貝形虫を用いて、生物進化の姿に迫る用いて、生物進化の姿に迫る神谷 隆宏教授福井の恐竜が明らかにする福井の恐竜が明らかにする前期白亜紀アジアの恐竜進化前期白亜紀アジアの恐竜進化柴田 正輝教授現生の生物の生態や進化過程から現生の生物の生態や進化過程から化石生物の生き様を探る化石生物の生き様を探る土屋 正史教授デジタルイメージングを介したデジタルイメージングを介した病理学と恐竜学との異分野融合病理学と恐竜学との異分野融合法木 左近教授分子の目で地層の記憶を覗き込む分子の目で地層の記憶を覗き込む〜有機地球化学・分子地球生物学〜〜有機地球化学・分子地球生物学〜中村 英人准教授化石記録とフィールドワークから化石記録とフィールドワークから解き明かす昆虫進化史解き明かす昆虫進化史大山 望助教研究の紹介【コケにできないコケ】【コケにできないコケ】しゃがみこんでみえる世界もあるしゃがみこんでみえる世界もある大石 善隆教授恐竜の内部構造を紐解く恐竜の内部構造を紐解くデジタル技術を用いた研究デジタル技術を用いた研究河部 壮一郎教授地層から産出する微化石群集を地層から産出する微化石群集を通して過去の地球環境を知る通して過去の地球環境を知る高田 裕行教授恐竜時代の環境を恐竜時代の環境を復元する復元する西 弘嗣教授高輝度X線マイクロCT解析を活用した高輝度X線マイクロCT解析を活用した恐竜化石微細構造の可視化恐竜化石微細構造の可視化今井 拓哉准教授化石の分類と現生種との比較から化石の分類と現生種との比較から獣脚類の進化史を探る獣脚類の進化史を探る服部 創紀准教授デジタル技術を駆使しデジタル技術を駆使しミクロな化石から過去を解明するミクロな化石から過去を解明する木下 峻一助教恐竜のいた中生代以降の地層から、堆積環境や堆積様式、地域の地質の成り立ちや地史を推定し、化石(主に二枚貝、特にカキ類)の分類や生態、生態系を復元する研究をしています。これからは福井県内の白亜紀層や新生代の地層の研究にも挑戦します。「いつ」「どこで」「どうやって」新種が誕生してきたのか、意外とわかっていないこの難題を解決するためには現生種と化石種の詳しい情報が必要です。石灰質の殻を持つミジンコ・貝形虫の研究から、過去の日本海で生じた進化の実態が解明されました。前期白亜紀にアジアで繁栄した植物食恐竜イグアノドン類を中心に研究しています。アジア各地の同グループと比較し、福井の恐竜たちがどのような進化的・古生物地理学的位置にいたのかを明らかにするため、標本調査や発掘を行っています。有孔虫を中心とした単細胞真核微生物(原生生物)の生態や進化について、特に微生物との共生による適応や海陸分布の変遷に伴う種分化過程を、いま生きている生物の培養、分子系統解析、安定同位体解析などを通じて明らかにする研究を行っています。私の専門の人体病理学において、CTを解剖前に実施する死亡時画像診断(オートプシーイメージング:Ai)により、精度の高い死因究明ができることを研究してきました。これらの知見や経験を恐竜学と融合していきたいと思います。地層や化石中に残された生物由来の有機物の解析により、古環境とその変遷過程の復元を目指しています。陸上生態系の根幹をなす植生から、それを支える気候条件、生物間の相互作用まで、化石に残りにくい生物の痕跡も捉えるアプローチで迫ります。中生代や古生代の昆虫相の多様性や植物との相互作用を対象に、フィールドワークを通じて地球環境の変動と昆虫進化の関係を探究しています。また、デジタルデータを活用し、化石の形態観察や古生態検討に新たな視点を加える研究も進めています。小さくて目立たず、コケにされがちなコケ。しかしコケは自然界では重要な存在で、コケがなければ地球の環境は今とは全く違ったものになっていました。このコケに注目し、ひたむきで健気なコケの生存戦略やコケが生態系で担う役割を研究しています。CTスキャンをはじめとしたさまざまな3Dデジタル技術を駆使し、恐竜の脳などの骨格内部構造を解析しています。化石から新たな情報を引き出していくことで、恐竜の生態や進化の新たな側面を明らかにしていくことができます。微化石である底生有孔虫をもとに、過去の地球環境を研究しています。数百万年前の深海生種も扱いますが、最近は韓国南東部や若狭湾沿岸で過去1万年間の化石と気候変動を対象としています。恐竜が生息していた白亜紀も、今後研究したく思います。有孔虫とよばれる海洋プランクトンの化石を用いて、過去1億5千万年間の地層や海洋底の年代を決めたり、環境を復元する研究を行っています。今は、恐竜がいた白亜紀の時代を中心に環境復元を行い、温暖な白亜紀の気候変動に関して研究しています。私たちは、高輝度X線マイクロCT解析を使って、国内外で発見される恐竜などの骨化石内部に残された、ミクロスケールの微細構造を可視化しています。この研究により、成長速度や骨への栄養供給など、絶滅した恐竜の生態に詳しく迫ることができます。恐竜類のなかでも主に獣脚類を研究対象とし、最近では福井やタイで発見された化石の分類を中心に研究を進めています。また、恐竜類を含む主竜類の後肢の形態や機能が、鳥類への進化の過程でどのように変わっていったのかについても研究しています。マイクロX線CTを用いて、有孔虫などの石灰化生物が、水温やpHなどの環境条件の変化に対して、どのように応答するのかを、フィールド調査や飼育実験を行って調査することで、現在の環境の計測から過去、未来の環境の復元や予測を目指しています。※令和8年度にも6名が着任予定であり、合計20名の教員で教育研究を行っていきます。53PICK UP

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