群馬県立県民健康科学大学大学院 2020
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 私は保健師として難病、感染症、精神保健といった様々な業務を経験し、現在は発達障害者支援センターにおいて発達障害に関する相談支援を行っています。日々、相談の中で相互のコミュニケーションの大切さと難しさを同時に感じています。あらゆる支援職がいる中で、保健師としていったい何ができるだろうと考えて本学大学院への進学を決めました。 職場の上司や同僚の協力で、仕事をしながら大学院で学修しているので、アフターファイブや休日は課題や研究に費やすことも多いです。それでも先生方がとても熱心で親身になってくれますし、院生同士も風通しが良くいつも助け合っています。いつでもエネルギーをもらえるあたたかい大学院です。院生には学業に専念している方も、臨床の看護師や教員など仕事を持ちながら学修している方もいて、いろいろな立場からのディスカッションはとても新鮮で面白いです。働きながら学ぶことで、得た気づきをすぐに職場に戻って還元できるため、仕事をしていても発見の多い毎日です。 今後、研究によって、関わりが難しい対象者との相互のコミュニケーション場面における保健指導の工夫について、明らかにしていきたいと考えています。 本学では働きながら自分らしい研究ができます。自分の研究で明らかにしたことを実践の現場に還元していきたいです。毎日の発見を積み重ね、自分らしさへ新島 怜子さん 〈群馬県発達障害者支援センター勤務〉看護学研究科 看護学専攻 実践看護学(2018年度入学)看護学研究科 在学生の声博士前期課程 私は現在、看護系大学の教員として、学生の教育および研究をしています。以前に、訪問看護ステーションで初めて訪問看護実践を経験した際、看護師としての自信がなくなり、職場継続に悩みましたが、周囲の方々に支えられ継続することができました。自分と同様に悩む同僚を見て、看護師のために、そして、看護を受ける地域で暮らす人々のために、自分にできることをしたいという一心で研究を行い、一つの研究成果が得られました。看護系大学に移り、この研究を発展させ、問題を解決したいという強い思いがありましたが、思いだけでは解決できず、自分の能力の限界を知り、博士後期課程への進学を考えました。 現在、職場の方々の協力を得ながら、長期履修制度を利用し、博士後期課程の学修と研究を行いながら、就業しています。博士後期課程の学修は、貴重な知的財産となっていることを実感するとともに、学修と就業との両立は厳しい面もあります。しかし、指導教員の先生方の丁寧な指導により、研究を遂行する充実感を得ながら、学修に取り組んでいます。博士後期課程では、訪問看護に従事する看護師の職業的アイデンティティに焦点をあてた研究を遂行しています。そして、研究成果を看護師や地域で暮らす人々に還元することを目指しています。また、看護基礎教育では、博士後期課程の学修成果を活用し、看護専門職の育成のために貢献したいと考えています。浅井 直美さん 〈高崎健康福祉大学勤務〉看護学研究科 看護学専攻 機能発展看護学(2018年度入学)大学教員として、人々に研究成果を還元できることを目指して博士後期課程8

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