岐阜大学 地域科学部・地域科学研究科
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進学・就職Gifu UniversityFaculty of Regional Studies こんにちは。2022年度地域科学部地域文化学科卒業生の西田雛です。地域科学部では様々な学問を広く学び、多角的な視点から考察する力を身につけることができたと感じています。 私は様々な学問を学ぶことができる地域科学部に興味を持ち入学しました。入学当初は法律に興味があり、初年次は憲法や民法など法律の講義を選択し受講しました。グループディスカッションや事例研究では主に、社会問題を見つけて争点を洗い出し、どのような解決策が求められるのか議論を重ねます。これらの講義を受けて、法は社会問題を様々な視点から観察し分析をした上で、厳格に運用されなければならないことを学びました。 2年次後期からの専門セミナーでは言語学を専攻し、卒業研究では短時間で実施可能な小学生版の英語テストの開発を行いました。小学生の英語教育が必修化したことを受け、教師や児童に負担を減らす必要があると考えたことがきっかけです。作成にあたって、先行研究を参考に教授と意見を交わし、より正確な結果の出る形式を考えました。また講義で学んだ統計の知識を用いて分析を重ねました。その結果、小学生の英語力を短時間で測定可能なテストの開発に成功しました。 他にも政治学や福祉・教育学、ジェンダー論、ジャーナリズム論などの講義を幅広く受講し、普段立ち入れないような場所で勉学に励み、貴重な経験をすることができました。 卒業後の進路について、私は法律関係の講義が印象的であったことから裁判所職員を第1志望に掲げ、4月から裁判所事務官として働いています。裁判所では、ウェブ会議を利用した裁判の実施など司法サービスのDX化が進められています。今後は地域科学部で学んだ多角的な視点で考察をする力を活かし、司法サービスのIT化に貢献していきたいです。 私は、10年間児童福祉施設で働いてきました。子どもや家族への支援を研究したいと思い、地域科学部研究科に入学しました。 研究方法やまとめ方もわからずスタートしましたが、授業は少人数で丁寧に指導してただけました。また、勤務に合わせて配慮してもらえることもあり、安心して取り組めました。 地域科学部は、さまざまな分野の授業があり、児童福祉に一見関係のなさそうな科目が多いと感じ、不安もありました。しかしどの分野でもどこかで児童福祉と繋がっていて、新しい学びを得ることができました。物事を多角的に捉えることから見えてくる新しい気づきは、子どもや家族への支援の幅を広げてくれました。 また、学生や院生の出会いも貴重でした。普段なら出会えなかった研究課題を知り、皆さんの熱量や知識の多さに刺激をもらいました。卒業後も学び合えることに感謝しています。 現在は、児童相談所で勤務しています。卒業してしばらく経ちましたが、大学院で学んだことを今でも思い出します。子どもたちとの関わりのなかで、悩んだり葛藤したりすることが多いですが、さまざまな角度から子どもたちを捉え、寄り添うことができるようになりました。自分自身が悩んだ時に立ち返る場所や自分の中で指針となるものが増えたことは、子どもや家族と向き合う力になります。 大学院では、人との繋がり、多角的に捉える力、自分の軸となるものを得ることができ、とてもいい経験になりました。2年間の学びにとどまらず、そこから広がる人や学びの楽しさを感じていただけたらと思います。172019年度大学院地域科学研究科修了2022年度地域科学部卒業FOREST地域科学部 卒業生地域科学部・大学院地域科学研究科 修了生西田 雛さん児玉 あいさん先輩たちの声

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