20Faculty of Regional Studies地域科学部は、地域の抱える諸問題を解決し、暮らしやすい文化的で平和な“地域”を創生し、次世代へ継承していくという21世紀の私たちに課せられた課題を、創造的に担うことができる人材、自治体や産業界、住民組織などで活躍する地域のプランナー、地域社会のリーダーを育成することを目的とした、国立大学ではユニークな新しい構想による学部です。本学部では、人文、社会、自然の諸科学にわたる総合的で学際的な学習ができるよう、基礎科目や専門科目などのカリキュラムにも工夫を凝らすと共に実際に現場へ出向き、実践的な地域課題に取り組む社会活動演習や地域学実習、4年間の一貫した少人数セミナーを重視するなど、系統的な学習が可能となるような特徴ある教育プランを編成し、実践しています。地域から世界へ発信できる地域づくりを目指し、グローバルな視野を持って地域を科学しましょう。地域文化学科 助教 20世紀アメリカ文学 小林 亜由美文学研究から社会への理解につながるセミナーを目指して 本セミナーでは、英米文学を主な対象に、作品解釈を議論します。特に、アメリカ人作家による短編作品の原書を精読し、英語での正確な読解を試みます。直近では、ナサニエル・ホーソーン、マーク・トウェイン、パール・バック等の作品について、作家の伝記的な事柄も含めた議論を進めました。 また、各セミナー生は、自らが選定した作品や作家についての研究発表を行います。取り上げられている作家は、エドガー・アラン・ポー、アーネスト・ヘミングウェイ、F. スコット・フィッツジェラルド、J. D. サリンジャー等、多岐にわたり、作品が書かれた背景や、そこに表象されている文化、英語の表現等に注目する研究に取り組んでいます。 さらに、定期的に長編小説の読書会を開催しており、短編精読や研究発表と同様に、活発な議論がなされています。クラスでの活動を通し、作品を考察することはもちろん、文学研究から、国際社会における人種や文化といった社会的な事象へも視野が広がるセミナーを目指しています。 育成目標地域の創造的発展に貢献できる人材の育成を目指す。地域科学部
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