岐阜大学 大学案内 2025
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38Faculty of Engineering 工学部では、ものづくりの基礎となる工学を総合的に理解するとともに、急速に進展する産業技術の高度化・多様化・グローバル化に伴う社会からの人材養成の要求に応え、環境に配慮した幅広い視野で物事に取り組める人間性豊かで倫理観豊かな技術者の育成を目指しています。そのため、1)ものづくり等の技術者として研究開発を推進できる基礎学力と創造力、2)幅広い教養、深い見識、社会人としての責任感に基づく倫理観と判断力、3)問題を解決するための方法を忍耐強く探索する能力、4)研究開発を行うためのコミュニケーションスキル、協調性を学位授与方針(ディプロマポリシー)としています。機械工学科 教授 高橋 周平新しい時代のエネルギー・安全を考える 現在、私たちの生活は人工知能(AI)の発展や気候変動の加速により大きく変化しています。この変化の波の中で、機械工学科はAIを活用した製造工程の自動化や省人化、自動運転、精度の高い製品をより迅速かつ効率的に生産することでの高付加価値化、また、気候変動に対応するための化石燃料に依存しないクリーンなエネルギー源の探求や、再生可能エネルギーの活用、燃焼プロセスの効率化によるCO2排出量の削減など、ものづくり、情報、環境、エネルギーなどに密接にかかわる研究と教育に取り組んでいます。 特に、気候変動の深刻化とカーボンニュートラルへの移行は緊急の課題です。私たちの研究室では、CO2を排出しない新しいエネルギーキャリアとしてのアンモニアの燃焼利用や水素製造、金属燃焼の活用、そして既存の燃料技術のCO2排出削減を目指す高度燃焼技術の探求、これら燃焼研究を支える高精度計測技術の開発に取り組んでいます。 一方で、このような不安な未来だけではなく、人類の活動範囲が宇宙にますます広がる時代となっています。たとえば国際宇宙ステーションや計画中の月面基地建設、火星基地における長期有人活動では、火災安全性の確保が重要な課題です。当研究室では、JAXA、NASA、ESAなどの宇宙機関や多くの大学と協力し、宇宙火災に関するプロジェクト(FLARE計画)を通じて、有人宇宙活動の国際的な火災安全基準の策定を目指しています。 岐阜大学の機械工学科で学び、未来の社会に貢献するエンジニアとしての道を歩みませんか? 育成目標社会を支える人間性と創造力豊かな工業技術者の育成を目指す。工学部

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