群馬大学広報誌 GU’DAY(グッデイ) 2019 Summer
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05研究紹介 最近テレビなどでは、遺伝子検査、という言葉を耳にすることがあると思います。先ほどお話しした、血液型と病気の関係もそうですが、その他の様々な遺伝子について、個人間で異なる遺伝子情報と病気や体質との関係が明らかになっています。また、技術の発達により、迅速に安く遺伝子の情報を調べることが可能となっています。そのため、これらを生かした遺伝子検査ビジネスが急増しています。このような遺伝子検査は、唾液や髪の毛を送るだけの手軽さから、人気を集めています。この得られた情報を生かして、予防医療やオーダーメイド医療が進むと期待されています。 ただ、検査の品質や精度が確保されるのかという点が懸念されていますし、個人の遺伝情報はまさにその人自身であることから、それらの情報が適切に保護される必要がありますので、今後、これらの問題点が解決されることを期待します。 佐野利恵准教授は、今年「ABO式血液型遺伝子の転写調節研究と血液型亜型の遺伝子解析」の研究について、日本医学会総会奨励賞(社会医学系)を受賞されました! この賞は、医学上優れた業績を上げた若手研究者を表彰し、今後の医学会を活性化するために新しく設けられた賞で、選考方法は、日本医学会加盟の分科会もしくは日本医師会から各々1~2名の候補者が推薦され、生理系、病理系、社会医学系、内科系、外科系の5領域に分類の上、審査員による事前書類選考を経て、各領域から3名程度の奨励賞受賞者が選出されます。 写真は2019年4月29日、愛知県名古屋市で開催された授賞式(第30回日本医学会総会)の様子です。今後も先生のさらなるご活躍を期待しております!遺伝子検査ビジネス ABO式血液型は、私たちにとって身近な血液型であり、身近に「遺伝」を感じるものであると思います。血液型について、未だにわからないことも沢山あります。私たちのABO式血液型の研究が今後、幅広く医療に貢献出来ることを期待しています。《 祝!日本医学会総会奨励賞を受賞 》TOPICS11GU'DAY Issue 06 |

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