群馬大学広報誌 GU’DAY(グッデイ) 2019 Summer
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竣工式の様子管制・遠隔操縦設備室2左:センター(前景)/ 右上:シミュレーション室 / 右下:管制・遠隔操縦設備室1 2018年3月に施設完成、同年4月より本格始動した、新施設「CRANTS」について紹介していきます。 このCRANTSは、次世代モビリティ社会実践研究センター(Center for Research on Adoption of NextGen Transportation)の略です。この施設は、完全自律型自動運転車両をはじめとした次世代の交通手段について研究・開発を行う場です。また、研究・開発のみならず、そのシステムを社会で実践するために、社会システムの研究・実証・普及を目的としています。 この施設には、車両整備開発室、管制・遠隔操縦設備室、シミュレーション室など、開発に必要な多くの設備のほか、共同研究を行う企業の方用の研究室も備わっています。また、国内最大級の約6000平方メートルの専用試験路が併設されており、様々な実験を行うことができます。 現在、この設備を利用して様々な研究が行われていますが、最も力をいれているものが完全自律型自動運転車両の研究です。この研究により、自動車での移動中に自由に時間が使えることはもちろんですが、運転者不足が深刻化しているバスやトラック業界、過疎や高齢化が進む地域にとって問題解決の1つの手段となることでしょう。平成30年12月から平成31年3月まで、営業バスによる実証実験が行われました。これは、全国初の取り組みです。このような自動運転の実証実験は全国さまざまな場所で行われており、その中で、国土交通省などの国の機関や地方自治体、交通事業者の方の視察に加え、実際に一般市民の方にも自動運転車両にご乗車いただいています。 自動運転の実現には、技術的にも、また維持管理・利用者の受容性の観点から社会的にも難しいことではありますが、今後、限定された地域専用の自動運転技術の研究を促進させ、2020年を目安として完全自律型自動運転車両の社会実装を目指していきます。注目施設!「CクランツRANTS」e-COM10竣工式典デモ走行中央前橋駅〜前橋駅間シャトルバス2018年12月〜2019年3月まで実証実験で使われた21GU'DAY Issue 06 |

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