群馬大学大学院 保健学研究科保健学専攻 2019
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8各領域の特色看護学領域 看護学領域の特色は、看護学のKey Conceptsである「人間」「生活」「環境」「健康」「看護」を中核におき、個人・家族・集団・地域を対象に、健康の維持増進、疾病とともに生きる力、健康生活障害からの回復、個人・家族・集団のエンパワメントや組織力を高める課題を取り上げ、看護活動の成果を示すことである。また、現代社会は、慢性病(生活習慣病を含む)・がん罹患者や認知症者の増加、少子高齢社会、ストレス関連疾患の増大、在宅療養者の増加、医療の高度化・多様化、グローバリゼーションの加速、ICTの進歩がある。それゆえ看護学領域の使命は、ストレス緩和と健康生活の維持のためセルフケア能力を高める支援、疾病と共に歩む人々のQOLを高める支援、在宅療養者・高齢者・小児とその介護者や養育者への支援、周産期母子看護、地域や海外で展開される保健医療活動の支援についての課題を探求し、未知の現象の解明、新しい看護実践の技術、ケアシステムを開発することである。手法としては自然科学的アプローチと人間学的アプローチを用いる。また、多職種と連携する保健医療福祉活動において自らの専門性を発揮するとともに、多職種間のマネジメント、調整、相談、教育に能力を発揮し、協働的研究に参画できる高度実践看護専門職を養成する。生体情報検査科学領域リハビリテーション学領域 リハビリテーション学で対象とする障害についてICF(国際生活機能分類)は、身体・精神的機能、身体運動や身体・精神的活動、社会生活への参加・適応に関する問題として分類し、さらに個人因子・環境因子といった背景因子の影響をあげている。リハビリテーション学は、これらの問題分析や基礎・応用的介入理論と技術の開発、地域及び社会環境の分析と対応といった包括的な科学としての特色を持つ。また、リハビリテーション学の特性から、保健医療・福祉に関わる専門職者を積極的に受け入れ、学際的な研究・教育者を養成することを特色とする。 本領域では、高度・先端医療の進展に伴って必要とされる個としての生体からの精密な情報収集のために、分子、細胞、組織、機能など広範な情報解析を目的とした教育・研究を行い、新たな解析技術開発能力を養成する。生体情報検査科学領域の学問体系を確立するとともに、新たな検査技術の開発及び医療機器や医薬品の開発に参画する。病態生理及びその解析技術、超音波検査などの新しい画像解析診断技術の開発応用に関しては代表的な生活習慣病である血管・循環系の疾病等を対象とし、その検査法とその応用法について研究する。続いて、生体に生じる種々な疾病による組織学的・細胞学的変化や血液細胞の形態・動態の変化を免疫組織化学的及び分子生物的な最先端の技法を用いて解析し、疾病の解明に応用する能力や新しい検査技術開発のための研究をする。そして、病理学的検査・細胞学的検査、血液学的検査に精通した専門的知識と能力の養成を行う。さらに、新興・再興感染症等と生体防御機構との関わりや病原生物の特殊検査法開発等の教育・研究を行う。また、環境保健の情報から得られた様々な研究成果に基づき、国際・地域の保健対策と評価を実践できる専門職の養成を目指す。更に、開発途上国の国際感染症等の新検査法についての研究や保健対策を実施できる能力を養成する。※特別研究担当教員のプロフィールや研究内容の詳細は群馬大学大学院保健学研究科・医学部保健学科のホームページ(http://www.health.gunma-u.ac.jp)をご覧ください。保健学専攻博士後期課程後期課程

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