群馬大学大学院 保健学研究科保健学専攻 2019
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3基礎保健学ユニット■基礎看護学分野 基礎看護学分野においては、いわゆる基礎看護学と看護管理学があり、次のような内容で教育・研究指導を行う。 基礎看護学では①看護理論(主要な看護理論を用いた看護方法論の構築)、②看護介入論(看護独自の介入方法、介入の効果についての検証と新たな技法の開発・探求)、③看護教育論(看護教育制度の変遷、継続教育カリキュラムの編成や評価法)、④基礎看護学演習(研究課題に適した研究方法、看護研究方法論や基礎保健学データ解析等)を学び自己の研究課題解決に向けて学習する。看護実践の基礎となる関連学問領域の諸理論および看護の諸理論を探求し、基礎看護学に関する研究諸課題を総合的な視野から幅広く捉えて研究する。また、院内感染対策や与薬管理等の管理学的要素を加味した研究や、人体構造機能学的見地に立った身体の捉え方を中心としたアセスメント法を研究する。 看護管理学では、看護管理に関連する理論や方法論について教育・研究指導を行う。看護を取り巻く様々な課題を探求し、理論や方法論を通して解決策を探り看護管理に関する研究課題を総合的に捉え研究する。また、リーダーシップを発揮して実践の場の変革を促す実践能力やCNS(専門看護師)としての役割についても学習する。■基礎生体情報検査科学分野 基礎生体情報検査科学分野においては、分子レベルでの生体情報の効率的な収集技術の開発並びに得られた情報の解析手法の構築について教育・研究を行う。本分野では、高度・先端医療の進展に伴って必要とされる個としての生体からの精密な情報収集のために、分子、細胞、組織、機能など広範な情報解析を目的とした教育・研究を行い、新たな解析技術開発能力を養成する。生体情報検査科学分野の学問体系を確立するとともに、新たな検査技術の開発及び医療機器や医薬品の開発に参画する。■基礎リハビリテーション学分野 基礎リハビリテーション学分野においては、障害の解析及び機能評価や機能回復に関わる基礎医学的、基礎理学療法学・作業療法学的な研究を行う。リハビリテーションの対象となる神経系、運動器系、内部障害系の各種疾患によって引き起こされる機能障害・活動制限・参加制約の機序を解析するために必要となる幅広い知識・技術の向上を目指す。また、経過観察や効果判定に不可欠な評価方法を検証するとともに、機能回復のメカニズムを究明するための形態学的、生理学的、動作学的な手法についての研究を行う。応用保健学ユニット■応用看護学分野 応用看護学分野においては、病院、施設における看護支援をコアにしながら在宅・地域への広がりをもつ応用看護を追求する分野である。その構成は慢性看護学、がん看護学、精神看護学、母性看護学・助産学及び小児看護学からなる。  慢性病、がんとともに歩む患者と家族、精神疾患とともに生きる患者やその家族の認知や反応、対処行動、セルフマネジメント獲得プロセスの現象を質的及び量的など統合的、系統的に解明し、新たな看護支援を開発する教育・研究指導を行う。精神の健康、がんや慢性病の適応、セルフマネジメント、サバイバーシップ、人間対人間の相互作用の基本となる対人関係能力・コミュニケーション能力に関する研究を行い、障害を持つ人々に応用できる科学研究を行う。 また、性と生殖に関する健康課題や周産期における女性の健康課題の解明、分娩時の安全性を確保するための助産技術の開発、助産師と産科医師の連携体制の構築など、周産期における女性とその家族への科学的根拠に基づく助産ケア及び自立した助産活動が実践できる助産師の育成に応用できる教育・研究を指導する。さらに新生児期から思春期における健康問題や発育発達の課題について、家族も含めた支援や保健医療福祉専門職との連携を含めた療養支援システム構築について教育・研究指導を行う。 慢性疾患看護、がん看護及び母性看護専門看護師などの高度看護専門者を育成する。また、教育プログラムの開発とその応用に関する教育・研究指導を行う。教育研究分野保健学専攻博士前期課程前期課程

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