群馬大学理工学部・大学院理工学府 案内 2019
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光で分子を並べ、結晶を作る光の物理学、光化学、分子の化学を結集して研究“フッ素入りの有機化合物”をつくるイラスト・写真素材の発見と作成料 理 みなさんが「フッ素」と聞けば、きっと、フッ素樹脂加工のフライパンや、フッ素入り歯みがきを思いつくでしょう。エアコンの冷媒にもフッ素化合物が使われており、フッ素は私たちの快適な生活に役立っています。ところで、医薬や農薬にも“フッ素入りの有機化合物”が数多く使われていることをご存じでしょうか? 有機化合物にフッ素を入れる手法は、21世紀の今でも、大変難しくて厄介なのです。私たちは、医薬・農薬の新規開発に役立ちそうな「有機化合物にフッ素を入れる触媒反応」の研究に取り組んでいます。 物理化学の研究をしています。物理化学とは、化学の問題を物理の手法で考えてゆく学問です。研究テーマはタンパク質結晶を作ることです。タンパク質の結晶をX線を用いて解析するとタンパク質分子の立体構造を知ることができます。この構造をもとにタンパク質の機能を明らかにすることができます。また、構造をもとにタンパク質にピッタリはまる分子を設計して「薬」が設計されます。タンパク質の結晶を作ると多くのことが明らかになりますが、タンパク質の結晶を作ることは簡単ではありません。 当研究室ではタンパク質の溶液に光を当てると結晶ができることを世界で初めて発見しました。その現象が本当であるか3年かけて確かめ、7年かけてなぜその現象が起きたのか解明しました。この作用を使ってタンパク質の結晶を誰でも簡単に育てることができれば、生物分野の研究者や創薬の開発に貢献できると考え実用化に取り組みました。2014年に私たちは研究成果を実用化し、「タンパク質結晶化プレート」として販売することができました。今は、さらに結晶化が難しい細胞膜にあるタンパク質(膜タンパク質)の結晶化に取り組んでいます。 長続きしている趣味はありません。仕事の特技としては、授業やプレゼンのワンポイントとなるイラスト・写真素材を発見(時には自作)することです。 有名イタリアシェフの料理本に感化され、自分でできそうなものに挑戦しています。写真はZuppa di Pesce(魚介類のスープ)です。料理は化学の実験と似ています。何回も繰り返し、無駄のない動作ができるようになると作って楽しく、食べて美味しくなり、よい実験ができたときと同じ気分がします。教授 網井 秀樹 Amii Hideki教授 奥津 哲夫 Okutsu Tetsuo  大学に入ると、講義で基礎を学びます。化学・生物で学ぶ内容は幅が広いです。3年生後期から研究室に所属して、最先端研究のキー・プレーヤーになります。化学は、驚きと発見に満ちた学問であり、楽しいです。 大学は高校までの受動的な学習と異なり、自分で興味のあることを学びます。研究室では新しいことを発見したり、技術の創造の方法を学ぶことができます。群馬大学理工学部では未知の問題を解決することや真理探究を行うことができます。大学で研究することは、社会人の仕事のシミュレーションを行います。メッセージメッセージMessages from Professors教員からのメッセージヒミツの特技ヒミツの特技12医薬・農業の開発に役立つ反応をしています。いろんな反応装置を使って、実験をしています。実用化した「タンパク結晶化プレート」

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