群馬大学理工学部・大学院理工学府 案内 2019
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遺伝子の機能を解明し創薬へ食べられない植物資源からプラスチックを作るライブ鑑賞編み込み ヒトゲノムの全塩基配列が2003年に決定されてから既に15年が経ちます。しかし、ヒトの遺伝子約23,000個のうち、未だに機能が分かっていない遺伝子は多数あり、また機能が分かっていても新しい機能が分かってくる遺伝子も多数あります。我々は、ホルモンと結合することにより核内で遺伝子の転写を活性化する「核内受容体」と呼ばれるタンパク質に注目しています。核内受容体の多くは、がん、糖尿病や肥満などの生活習慣病などの治療薬開発の標的となっていますが、生体内での実際の機能は未解明な部分が多くあります。 そのため、人工的にこの核内受容体を欠損させたマウス(ノックアウトマウス;KOマウス)を使用して、血液検査、mRNAやタンパク質の発現比較などを行い、正常マウスと異なるところを調べています。その結果、KOマウスは悪性の脂肪肝(NASH)を発症することが分かりました。NASHは肝硬変や肝癌にまで進行しますが、その発症機構は不明な点が多く、治療薬もありません。KOマウスをある条件にするとNASHの病態改善効果を示すことが明らかになったため、将来的にはNASHの治療薬開発を目指しています。 みなさんの身の周りにあふれている様々なプラスチック-これらは石油から生産されていますが、二酸化炭素の排出や石油資源の枯渇につながるため、石油に依存しないプラスチック、特に植物資源(バイオマス)から生産する「バイオベースプラスチック」の開発が、環境問題の解決と持続的成長のために求められています。私たちは、とうもろこしの芯などの「食べられない植物資源」から生産されているフルフラールという有機化合物を石油代替の資源として使うことで、ペットボトルや衣服の原料であるポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)、環境中で微生物が分解する生分解性ポリエステル、接着剤などに使われるエポキシ樹脂などのバイオベースプラスチックを開発してきました。現在は、それらのバイオベースプラスチックの実用化に向けた研究を進めると共に、エンジニアリングプラスチックや電子材料部材などをバイオマスから作るための研究を進めています。 高校生の頃からハードロック/ヘビーメタル系の音楽を好んで聴いています。最近ではシーズンに2、 3回程度ライブに行っており、CD音源とは違うアレンジは感動ものです。 最初は三つ編みしかできませんでしたが、毎朝娘の髪の毛を編んでいるうちに複雑な編み込みもできるようになりました。今も修行の毎日で、かわいく見える髪型を研究する毎日です。准教授 井上 裕介 Inoue Yusuke助教 橘 熊野 Tachibana Yuya 生物の世界は分からないことばかりで、それを世界で初めて解明していくことはとても刺激的で、痺れます。化学•生物化学科では様々な分野があるので、じっくり時間をかけて自分の専門を選択できます。 現代社会はプラスチックで支えられていて、群馬大学にはプラスチックの基礎を教える教員と、実用的な研究をする環境が整っています。群馬大学で人類社会に貢献できる新しいプラスチックの開発をしてみませんか?メッセージメッセージヒミツの特技ヒミツの特技13食べられない植物資源からのプラスチック開発遺伝子を改変したKOマウス

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