群馬大学理工学部・大学院理工学府 案内 2019
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複雑な液体の性質を探る機械の安心・安全を追究理論構築のための計算機特撮映画鑑賞集団になると現れる性質:金の原子は金色をしていません。非常にたくさんの金の原子が格子状に配列してはじめて金色になります。すなわち、色は原子・分子の性質ではなく、その集団の性質です。このように、原子・分子は集団になることで、新しいタイプの性質を発現します。弾性や粘性のような力学的な性質、比熱のような熱的性質、電気抵抗や帯磁率のような電気・磁気的な性質も集団の性質です。複雑であるがゆえに分かる集団の性質:生物を形作る材料は、球状の分子、紐状に伸びた高分子鎖、膜状に広がった超分子等、非常に多様な形状の分子から構成され、さらに、それらが固体ではなく流動性のある液体として凝縮しているため、電気・機械製品を形作る材料に比べて、ずっと複雑です。しかし、その複雑さゆえにかえってわかりやすくなることがあります。たとえば、高分子鎖は長さが十分長いため、長さに特徴を持ちません。そのため、ある長さの高分子鎖集団で現れる性質から任意の長さの高分子鎖集団の性質が予想できてしまいます。このような、複雑であるがゆえに分かってくる性質に興味を持ち、研究を進めています。機械の当たり前を保証する:トラックで品物を配送元から配送先へ運ぶことは当たり前のことです。それはトラックが運送中に壊れないということが保証されているからにほかなりません。もしそうでなければ、「空飛ぶタイヤ」で取り上げられているような大変な事故に繋がりかねません。わたしの研究室では材料力学や破壊力学という学問に基づき、このような事故を起こらないようにするためにはどのようにすればよいのかという研究を行っています。材料を壊す研究:機械に使用される部品の破壊事故を未然に防ぐために、色々な材料を壊し、 その原因を調べる研究を行っています。対象とする材料には配管材料、宇宙往還機に使用される傾斜機能材料等があります。古来人類は壊れることに対する対策を講じてきました。縄文土器材料を研究対象として古代の人々の壊れることに対する知識を調べる研究も行っています(写真参照)。新製品に繋がる新素材の研究:「陸王」で見られるように、新しい材料は画期的な商品開発に繋がることがあります。このような観点から新しい材料の評価研究も行っています。 理論構築のために多数の計算機を使用しています。新機種購入のたびにハード、ソフト双方の規格が変わっていますが、規格をろくに勉強せずに勘だけを頼りに計算機を使用可能にすることを特技にしています。 「シン・ゴジラ」のような特撮映画をシネマやDVDで観ることが趣味です。映画そのものも好きで、映画を題材にした「映画の中のあるいは映画にまつわる材料力学」という話題で講義を行うことがあります(画像参照)教授 山本 隆夫 Yamamoto Takao教授 松原 雅昭 Matsubara Masaaki 高校で習っている数学や物理学の意味がよく分からないかもしれませんが、その真の意味と、とてつもない「威力」は職について初めて分かります。職に就く前に「威力」の一端でも感じていただけるよう努力しています。 自分自身が興味をもって取り組めることを探してください。そして「よく学び、よく遊べ」の精神で有意義な学生生活を過ごして欲しいと思います。メッセージメッセージMessages from Professors教員からのメッセージヒミツの特技ヒミツの特技36実際の縄文土器の補修跡複雑な“液体”「異方性ゲル」の形成理論の構築
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