群馬大学広報誌 GU’DAY(グッデイ) 2020 Autumn
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 GUDシートの銅繊維は、通常の金属の銅線ではなく、薄い銅箔をポリエチレンポリマーに螺旋状に巻き付けた銅箔糸を用いています。太さは髪の毛くらいで、軽くて柔軟性があり、この銅箔糸で織った生地はハサミで簡単に切れて縫製も容易なため色々な製品に加工することができます。GUDシートで作ったマスクを通常のマスクの上に被せて付けるオーバーマスクとして使用すれば、感染リスクの低減とウイルスの拡散防止に役立ちます。また、バクテリオファージを使った実験から、指に付いたウイルスは10秒から30秒GUDシートでこすることで、98%から99.9%除去できることが分かったため、ハンカチのサイズに縫製して持ち歩くことで、手へのウイルスの付着を軽減できます。ドアノブやエレベーターのボタンなど多く人が触るところにカバーとして付ければウイルスの接触拡散を防止することができます。銅繊維で織った生地に可視光応答型の光触媒を塗布したGUDシートを開発しました。日本政府の英語版SNSでも取り上げられ、「いいね」が1.7万件と高い数字になっていることから、海外からも注目されていることがかわります。今後は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて、更に効果の高い製品を開発していきたいと思います。GUDシートの使い方最後にSummary図3 GUDシートの使い方図4 GUDシートのオーバーマスクとしての効果図5 GUDシートのチーフとしての使い方と効果昼夜を問わず研究に従事してくれた学生、研究室スタッフ並びに銅箔糸や生地の製造、縫製等で協力して頂いた多くの企業の皆様に厚く御礼申し上げます。GUDマスクの場合ウイルスがマスクの表面に付着しても。。。①手が触るのは銅の部分②手への付着を防げるウイルス拡散防止手から物へのウイルスの拡散を低減②ウイルスが付着した手で、マスクに触れてもウイルスは不活化するウイルスと接触①手にウイルスが付着するウイルスが体内に入るリスクを低減ウイルス感染防止図2GUDシートのオーバーマスクとしての効果GUDシートのチーフで手をこすると、手に付着したウイルスが不活化するボタンを⼿で押す吊り⾰を掴む→手にウイルスが付着するのを防ぐチーフを挟んでつり革をつかむ、ボタンを押すウイルス感染防止ウイルス感染を低減ウイルスが⼿に付着することで、体内に⼊るリスクが⾼まる図3GUDシートのチーフとしての使い⽅と効果7GU'DAY Issue 08 |

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