新型コロナウイルス 研究特集 みなさんもご存じのとおり、現在世界全体が「新しい生活様式」とロックダウン(=外出自粛、営業自粛を含む、行動規制、経済規制)を併用した対策を取っています。しかし、突然変異を繰り返すウイルスに対しワクチン、治療法の迅速な開発・普及の目途が立たない中、ロックダウン断続状態から脱却する目途も全く立っていません。 私たちは、東京オリンピック、大学入学共通テストなどの実施を保証し、ウイルス感染をコントロール下におく「決め手」として、「自由外出マスク(Distance-Free Mask)」試作3号機を開発しました。 「自由外出マスク」とは、ロックダウンを不要化する新しい社会基盤の提案として開発された、一般市民用ヘルメット型マスクです。 「自由外出マスク」は ① ウイルスの完全遮蔽、② 軽量な本体、③ 楽な呼吸、④ 安価な製造コストを特徴としています。 試作3号機では特に、② 軽量な本体、④ 安価な製造コスト の観点を重視して開発しました。 今回開発した試作3号機は、国民に配布することを目指す基本機能版、 「自由外出マスク」廉価普及版のイメージにより近づくように、ビニール製ビーチボールを転用した気密フード部と、ウエストポーチに収納した機械部(ウエストパック部)で構成されています。 「自由外出マスク」の試作3号機の特徴は以下の三点です。[1] フード内を僅かな陽圧に制御することにより、首のシール部からの外気進入を完全遮断し、ウイルスの侵入を100%遮蔽することができます。ウイルスの外部漏洩は首シール部の気密程度に依存しますが、高いレベルで抑止することが可能です。[2] 一定流量に制御された吸気により、フード内に常に新鮮な空気の流れを作ります。これにより、肺へ余分な負荷を加えることなく、新鮮な空気を呼吸することが可能になります。[3] ウエストパック部に納めたポンプによる強制給気、強制排気により、流れ抵抗が非常に大きな高性能フィルタを挿入することが可能になります。これにより、マスク着用時のような息苦しさが無い状態を作ることができます。また、ウイルス死滅装置(紫外線照射器、プラズマクラスター発生器など)、温湿度調整装置を給気側、排気側に挿入することもできます。 本マスクの装着者は、抗体保有者と同様に、自身がウイルスに感染することもなければ、他者にウイルスを感染させることもありません。感染拡大時には、本マスクを全国民一斉装着すれば、簡単・確実に感染を収束することができます。 Theme:一般市民用のフード型マスク「自由外出マスク」 ~ ロックダウンを不要化する新しい社会基盤の提案 ~研究紹介03群馬大学 大学院理工学府知能機械創製部門教授 藤ふじ井い 雄ゆうさく作群馬大学 大学院理工学府 電子情報部門 教授 橋本 誠司群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 助教授 田北 啓洋自由外出マスクとは「自由外出マスク」の試作3号機の特徴について東京大学より学位(学部、修士、博士)を受ける。川崎製鉄株式会社(技術研究本部、研究員)、工業技術院計量研究所(主任研究官)、群馬大学(助教授)を経て、2007年6月より現職。【研究分野】社会安全工学、精密計測工学Profile 共同研究者 「自由外出マスク」を着用した様子[HP]http://fglab.mst.st.gunma-u.ac.jp/home_page_j.html8| GU'DAY Issue 08
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