群馬大学概要 2019年度版
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1GUNMA UNIVERSITY 群馬大学は本年、創立70周年という新たな節目を迎えますとともに、私自身も、4月より5年目の任期をスタートすることとなりました。この重要な一里塚となる年において、ますます大学の機能強化、知的創造を基盤とした優れた教育・研究・診療・社会貢献の諸活動の展開に励み、「地域に根ざし、世界の最先端へとチャレンジし、21世紀を切り拓く大学」を構築することに邁進してまいります。 群馬大学医学部附属病院では、本年4月1日付けで、高度な医療を提供する特定機能病院として、再承認をいただきました。2014年6月に判明した医療事故から約5年間、私どもは二度とこのような事故を起こすことがないよう、医療事故調査委員会や病院改革委員会からいただいた提言等を基に様々な改善・改革に取り組んでまいりました。今回の特定機能病院の再承認に安住することなく、こうした取組を永続的なものとするために、引き続き安全かつ安心な医療の提供に取り組んでまいります。 また、2020年からスタートする宇都宮大学との共同教育学部についても、現在準備を進めています。学校現場では、ICTやプログラミング技術といった情報技術に精通する人材、グローバル化に対応できる人材などの養成が求められており、時代に即した教育力への要望が高まっています。この全国初の試みである共同教育学部は、それらの多様な要望に応えうる教育者輩出のため、そして両大学がもつ教育資源を相互に活用し、幅広く深い教育を提供するためのものです。 一方で、昨年4月、荒牧キャンパスに新たな研究拠点を設置した次世代モビリティ社会実装研究センター(通称:CRANTS)では、自動運転の実証実験を既に全国約20箇所で実施しました。実験に際しご協力いただきました関係者の皆様や地域の皆様には、心より感謝申し上げます。中でも、昨年12月から本年3月まで、前橋市役所、日本中央バス株式会社と共同で実施した、上毛電鉄中央前橋駅-JR前橋駅間のシャトルバスでの実証実験では、都市部での長期的な自動運転の実証実験や、バスの営業路線で運賃収受を行いながらの自動運転実証実験という点で全国初の取組となるなど、日々、完全自動運転レベル4の実現を目指し前進しております。 さらに、数理データ科学教育研究センターを中核とした数理及びデータサイエンス教育の展開・普及や、食健康科学教育研究センターにおける共同研究及び社会人向け教育の拡充など、学部の垣根を超えた連携による取組も進展しております。 このように、群馬大学は、強み・特色ある分野への戦略的な支援による大学の機能強化の推進、社会をより良い方向へと革新していく実力を身につけた人材の育成及び学術研究の更なる発展に努めながら、今後も地域、そして社会へ貢献してまいります。群馬大学長 平塚 浩士Hiroshi Hiratsuka

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