群馬大学 医学部 入学案内 2020
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 わが国では高度化・専門化が進む医療現場において、質の高い看護ケアを効率よく提供する専門看護師(CNS)の資格認定制度があります。CNSになるには、特定の専門看護分野の実務経験と大学院博士前期課程での学修が必要です。本学大学院では、がん看護・慢性疾患看護・老年看護・母性看護分野が認可され、CNSコースとして大学院教育を行っています。CNSコース修了生は日本看護協会による資格認定審査に合格してCNSの資格を得ることができます。 臨床研究の中核拠点となっている世界の研究医療機関では、臨床研究コーディネーター(CRC)やデータマネージャー(DM)と呼ばれる専門職が活躍して、臨床研究や疫学研究が進められています。本学大学院では、平成13年の大学院設置当初から、臨床研究専門職の指導者養成のための講義や演習を行ってきました。また、実践的な演習を含む「CRC管理者養成コース」を開講しています。コース履修者には、「臨床研究プロフェッショナル(臨プロ)」の称号が与えられます。 保健学研究科では当初より社会人学生に配慮した教育を行い、大学院生の6~8割が主に保健医療機関で働く社会人学生という特徴があります。平成19年には新しい大学院教育プログラム 「地域・大学院循環型保健学リーダーの育成」を構築しました。 具体的には、地域の保健医療従事者を社会人学生として受け入れ、所属機関での研究課題を所属機関と大学との共同で「地域保健学研究プロジェクト」として遂行します。 学生はこの課程を通して、研究能力やリーダーとしての能力を修得し、大学院修了後は「地域保健学リーダー」として、 地域保健医療活動を大学と協働して推進、促進する役割を果たすことが期待されます。  現在、グローバルレベルでの最先端研究推進事業「就労女性疾病予防研究プログラム」が進行しています。保健学科の疫学専門家らが、全国の看護職女性を対象に「日本ナースヘルス研究(JNHS研究)」という大規模就労女性コホート研究を運営し、遺伝的因子や生活保健習慣がどのように疾病発生に影響するかを調べています。また、JNHS研究は、世界最大規模の国際クロスコホート研究「InterLACE研究」に参加して、米国ハーバード大学や豪州クイーンズランド大学などの女性コホート研究とグローバルな国際比較研究を行っています。ヘルスケアに関する疫学的エビデンスを世界に発信し、女性の個別化した予防法の提示という新たな試みを行っています。InterLACE研究に参加している国々(左図)と参加研究拠点の校章・シンボル(上図)(InterLACE研究ホームページからhttp://www.interlace.org.au/web/Home.aspx)● 保健学● 全人的医療 ● 高度専門医療人● 専門看護師● 臨床研究コーディネーターKey word地域活動と教育との一体化を目指した大学院教育プログラム Topic 4地域保健学リーダー専門看護師(Certied Nurse Specialist) 臨床研究コーディネーター(Clinical Research Coordinator) Topic 5大学院におけるより高度な専門職養成女性の健康に寄与する世界最大規模の国際クロスコホート研究 Topic 6就労女性疾病予防研究プログラム● 細胞検査士 ● チーム医療● WHO協力センター● 地域包括ケアシステム● 在宅ケアマインド23

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