群馬大学 医学部 入学案内 2020
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2医学科と保健学科からなる群馬大学医学部。最先端の研究が進む医学科、世界初の取り組みを進める保健学科という魅力あふれる医学部を率いる医学科長と保健学科長、そしてそこで学ぶ現役大学生が、医学部の取り組みや学び、充実の学生生活とそれが後に与える意義について話しました。最先端研究盛んな医学科世界初WHO認定CC(コラボレーションセンター※)保健学科※ WHOが手掛ける各種事業を専門的、技術的に支援するためにWHO各地域事務局長から指定された機関―― 医学科・保健学科長から本学の強みをご紹介ください。石崎 医学科の強みのひとつとして、最先端の医学研究を行っているということが挙げられます。まず、ドイツのハイデルベルク大学に次いで世界で2番目、今のところ日本で唯一の重粒子線治療装置を有している大学です(※)。重粒子線関係の研究が進んでいるということが、最先端のがん治療につながっています。次に、神経系及び内分泌・代謝系の研究も非常に盛んであるということ。昭和キャンパスの中にある生体調節研究所の先生には大学院の医学系研究科の協力講座として、教育にも参加していただいています。さらに、群馬大学の伝統である感染症研究ですね。感染症を引き起こす代表的な病原体として細菌、ウイルス、寄生虫がありますが、どの研究も熱心にすすめられています。 ※ 2020年8月から山形大学医学部で稼働予定―― 保健学科はいかがですか?横山 保健学科の強みは、まず看護、検査技術、理学、作業の4つの専攻があるとい群馬大学医学部の強みを生かした次世代教育Gunma University Faculty of Medicine Round Table Talkうこと。医療系の学部を持つ国公立大学は全国に50大学あり、そのすべてに看護学専攻はありますが、複数の専攻を有している大学は半数ほどしかないのです。群馬大学は、保健学科が4年制になった1997年から、多職種の専攻が一緒に勉強し、お互いを尊重しながら実習することを続けています。それをさらにアップさせたのが、2008年に作った日本インタープロフェッショナル教育機関ネットワーク(Japan Interprofessional Working and Education Network: JIPWEN)です。これは群馬大学だけではなく、全国10の大学が同じ目的のもとで多職種間協働医学教育について一緒に相談しながら進めていこうという組織。さらに、それを元に2013年、WHOに働きかけて、WHOの課題を実践する施設としてコラボレーティングセンター(WHOCC)の指定を受けました。保健人材育成部門で認定されたのは、本学科が世界で初めてなんです。今までは保健学科内だけで続けていた人材育成ですが、昨年からは医学科の先生にも協力していただき、医学科の全学生に何らかのかたちで多職種連携教育に携わっていただいています。多職種連携教育は、お互いに職業を意識して、相手が何をやっているか、自分たちがどうしたら協力できるかを勉強するのはもちろんですが、医療安全という面からも非常に大事なのです。医療安全にチーム医療や多職種連携は欠かせません。私たちも最初からそれを意図していたわけではないのですが、結果的にそれが全国的にも注目されるところになりました。チーム医療、多職種連携保健学科だけではなく、ぜひ私たちの、群馬大学医学部の強みとして伸ばしていきたいと考えています。群大独自の医学科MD-PhDコース保健学科のキーワードは国際と地域―― 実際の教育での特徴を教えていただ司会進行 ◎ 群馬大学医学部保健学科 教授 内田 陽子

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