群馬大学 CAMPUS GUIDE 2020
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 では、今までの教育学部と比べて何が変わるのでしょうか。一言で言うと、「授業の相互乗り入れ」です。大学4年間の授業の40%ほどが「相互乗り入れ」になります。 例えば、群馬大学の先生が群馬大学の教室で群馬大学の学生を前に行っている授業を宇都宮大学の教室に中継することによって、宇都宮大学の学生もいっしょに学べるようにします。このとき、宇都宮大学の学生は、画面に映し出された群馬大学の先生に質問することもできますし、先生からの質問に答えることもあります。もちろん、宇都宮大学から群馬大学への授業の中継もあります。最新の機器を使うことで、80kmの距離を超えたやりとりができるのです。 学生は、このような授業を通して、他方の大学の先生の得意分野を学べるようになります。また、授業の中で両大学の学生が意見を交換し、学びを深めることもできるでしょう。さらに、両大学の学生が一つの場所に集まっての授業、しかも1学年全員が集まる合宿授業も企画しています。 このほか、ひとつの学部という形をとるので、学部の規模が大きくなることによるメリットもあります。それは、多様な教員免許について、学生が取得できる体制を確保できることです。中学校10教科と特別支援学校5領域のすべてについても教員免許を取得できる、全国でも数少ない学部のひとつになります(ただし、一人ひとりの学生が取得する免許は2種類が基本です)。 群馬大学も宇都宮大学も、それぞれの地域に根ざした大学として、地域社会を支える役割を果たしていきたいと考えています。教育学部の場合にその中心となるのは、子どもたちに寄り添って成長を支えることのできる先生を、地域の学校に送り出すことです。 現在、群馬県の小中学校・特別支援学校の先生になる人たちのおよそ40%が群馬大学出身です。この比率は、他県ではなかなか見られない高いものです。それだけ、群馬大学の教育学部は、群馬の子どもたちの責任を負っているのです。私たち群馬大学の教職員は、この責任をしっかりと果たしたいと考えます。このことは共同教育学部になっても変わることはありません。 教育学部の学生が先生になるための力をつけていく上で、教育実習が大きな意味を持ちます。群馬大学では、1年生のときから小中学校での「ふれあい体験」を経験します。先生の仕事を間近で観察しながら、子どもたちと関わり合う体験です。3年生になると、合計で8週間の充実した教育実習に取り組みます。教員免許を取るためだけならばこれより短い期間で足ります。けれども、本当に力をつけるために8週間かけて学ぶのです。学生が力量を高めるための学校での実習のしくみは、そしてまた学生の学びの質を高めようと各教員が力を注ぐ大学の授業の充実度は、今後も変わりません。変わること変わらないこと群馬大学教育学部は、2020年4月から宇都宮大学との共同教育学部設置を構想中です。本冊子の共同教育学部についての記載は、現時点での予定であり、変更があり得ますことをご承知おきください。03

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