群馬大学広報誌 GU’DAY(グッデイ) 2021 Summer
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研究紹介ThemeIntroduction to one of the GU Researchers !日本は国際的にみても超高齢社会です。長寿は喜ばしいことですが、介護人材の不足やケアの質保証などの問題が生じています。加えて、新型コロナウイルス感染症拡大により、高齢者の症状悪化や自立度の低下により、介護する側も大変苦労されています。コロナ禍の今だからこそ、医療や看護の現場では、感染の危機から患者さんを守りながら、質の高いケアの提供が求められています。群馬大学大学院保健学研究科・老年看護学研究室では、高齢者の方、これから高齢者の仲間入りされる方、高齢者を取り囲み支える方たち、高齢者が住む地域と、様々な視点をもって、人々を幸せにする看護研究に取り組んでいます。群馬大学大学院保健学研究科 老年看護学内田 陽子 教授広島県生まれ。岡山赤十字看護専門学校卒関東学園大学経済学部経営学科卒東京医科歯科大学大学院修了。看護学博士。群馬大学ベストティーチャー優秀賞複数回受賞。自称、"群大の吉本"。特技は漫才。01現在、日本の高齢者の6人に1人が認知症といわれています。2025年には高齢者の5人に1人が認知症になり、それ以降も認知症の患者さんは増加します。認知症の介護はまさに誰もが遭遇する課題となっています。認知症そのものの治療は困難ですが、症状の一部はケアにより改善する可能性があります。その症状がBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)といわれるものです。日本における認知症の現状Profile『認知症ケアの転換』16| GU'DAY Issue 10

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