群馬大学 大学案内 2023
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が、効率良く血液を送り出すポンプを作ることから始まります。今後は血液をどう扱うかが重要になってきます。医師とタッグを組んでやっていかないといけません。群馬大学では医学部の人工心臓埋め込み手術の経験豊富な先生のアドバイスをいただけます。理工学部内でも機械工学の分野、材料に関する知識などについても他の分野の先生方と相談できます。とても良い環境ですね。大学で自分の武器を身につける私自身は山形出身ですが、群馬が大好きです。この記事を読んでいる群馬県以外の高校生には「本当に群馬はオススメだよ」と言いたいです。群馬は都心にも近く、適度に都会で適度に田舎で天災が少なく住みやすいため、学問をする上ではちょうど良い最高の環境だと思います。それに、群馬県民は情にあつく、人と人とのつながりをとても感じます。今の環境に出会えたのはラッキーでした。群馬大学の強みの一つは、医学部があることではないでしょうか。また、理工学部には世界的に功績のある先生方がたくさん在籍しており、理工学部と医学部の共同研究も多いです。他大学と比較すると各研究室所属の学生の数が少なく、指導体制が万全なので、学生の質は非常に高いと思います。群馬県内には群馬大学の学生に就職してほしいという企業が非常に多くあります。高校生の皆さんには群馬県内の企業についても是非興味を持ってほしいです。自分が伸びていくためには好きであることが重要です。自分の「これおもしろそうだな」というものを見つけてほしい。将来必要になる自分のツールを身に付けるというモチベーションで勉強すれば、その背景にある意味を理解することができる。そうすると成績も良くなるし、ツールが身に付く。そのツールが武器になります。受験は自分の将来をステップアップさせるために利用できる良い機会となります。群馬大学はとても良い場所だと思います。是非、群馬大学に来てください。GUNMA UNIVERSITY CAMPUS GUIDE 2023群馬大学7小さい頃からものづくりは好きでしたモーターにもともと興味があって、ミニ四駆などが子どもの頃から好きでした。高校は普通高校でしたが、ものづくりへの興味と、文系よりは理系が好きだったこともあって、何となく工学系に行くのかな?と思っていました。その時はそれほど強いモチベーションがあったわけではありませんでした。大学4年生で入った研究室が磁気浮上技術を利用した産業用機器の開発などをテーマにしていました。モーターやバルブを電磁駆動にしたり、電磁力を使って振動を抑制したりする装置の開発をしていました。純粋に自分のアイデアで自分のやりたいことをカタチにする、そしてそれを持って世界と対等に勝負できる。「これは楽しそうだな」「先生のようなことをやりたい」と思って、研究室に入ってすぐ「博士になりたい」と担当教授に言いました。これが研究者への入口です。磁気浮上技術というのは機械工学や電気工学などのように単一の学問ではなく、複合的な分野です。幅広い知識を必要とする磁気浮上という研究テーマは自分に合っていたのかもしれません。大学時代にその先生に出会っていなければ今の自分はこの研究に取り組んでいないと思います。研究テーマが「夢」に大学時代から磁気浮上技術の人工心臓への応用の先行研究は知っていましたが、当時は一つの研究テーマとして受け止めていただけでした。しかし、研究室にいた交換留学の同級生が磁気浮上技術で人工心臓を作るという確固たる夢を持っていたため、一緒に研究を始めました。そんな時、ある学会に行き、心臓外科医の先生と、実際に人工心臓を埋めている人が話をしている場面に出会いました。人工心臓によって命を支えられている人が、自分に人工心臓を埋めて命を救った医師と話をしている。「私が作ろうとしているのは命を直接救う装置なんだ」とすごく感動しました。「いつか自分が開発した人工心臓を埋め込んだ人と話したい」と思うようになりました。人工心臓は医学にかかわる分野の研究です

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