浜松医科大学 NEWSLETTER 2023.10(Vol.50 No.1)
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当日の会場風景ポスターチラシ今回、「健康福寿のための運動療法〜フレイル予防をめざして〜」というテーマで、プログラムを企画しました。特別講演には、本学1期生である湘南鎌倉総合病院院長の小林修三先生より、「透析患者の足を守る」というタイトルでお話しいただきました。教育講演では、透析運動療法を実践するための具体的なポイントを解説いただくとともに、「非透析日の運動療法」、「長期持続可能な透析中の運動療法」、「レジスタンス運動」についての実習を開催しました。さらに浜松医療センターの矢野邦夫先生から、「透析室における新型コロナ感染症対策」についてご講演いただアクトシティ浜松において令和5(2023)年2月1〜3日に第33回日本疫学会学術総会(会長:尾島俊之健康社会医学講座教授、メインテーマ:総合知による健康・幸福の向上)を開催いたしました。日本疫学会はがんや循環器疾患の疫学、栄養疫学、運動疫学、社会疫学等、多様な疫学研究の進歩会長挨拶発展を目指す学会です。疫学の知識・技能・技術は、これまでにも疾病や健康に関する事象の発生要因の解明、予防対策の計画・実行・評価、社会制度の改変・整備等幅広い分野で活用されてきましたが、特にコロナ禍においては社会的にも注目され、その対策にも一定の貢献をしてまいりました。当講座員も含めて、普段は感染症疫学を専門としない疫学者もその専門性を新型コロナウイルス感染症対策に活用したいと考え、対策等今回、特別講演として、筑波大学腎臓内科の山縣邦弘先生より「FROM-J10」についてお話しいただきました。FROM-Jとは、継続的に生活・食事指導などの診療支援を行うことにより、慢性腎臓に関わった方も多かったことと思います。学術総会は新型コロナウイルス感染症の動向を鑑みながら準備をすすめ、幸いにも第8波がピークダウンしつつある中、計画通り開催できました。学会としては3年ぶりとなる現地開催を基本として、ライブ(一部)・オンデマンド配信を組み合わせたハイブリッド形式とし、現地750名、オンラインを含めた総計1,740名にご参加いただきました。また、会場の利をいかしてパイプオルガンの生演奏を企画し、コロナ禍のための鎮魂歌(尾島教授のリクエスト)を演奏していただくことができました。参加者には音楽の街浜松の一端を堪能していただくことができ好評でした。現地開催で議論を深める重要性をあらためて感じる機会となりました。きました。その他、シンポジウム「透析患者のフレイルに対する多面的なアプローチ」や共催セミナーを開催し、26題の一般演題も発表されました。開催時期が新型コロナウイルス感染症の第8波と重なりましたが、感染対策に留意し、無事に対面で開催することができました。開催に際しご協力いただいた事務局長の安田日出夫先生、リハビリテーション科の山内克哉先生、腎臓内科の先生方には、この場を借りて御礼申し上げます。病(CKD)の重症化を予防できることを示したクラスターランダム化試験です。今回はFROM-J終了後のレガシー効果についてお話しいただきました。また、教育講演では「栄養代謝面から見た最新のCKD栄養指導」および「うまく栄養指導を続けるための心理アプローチ」についてお話しいただき、ミニシンポジウムでは「糖尿病性腎症重症化予防プログラムの現状と課題」を討議いただきました。その他、8題の一般演題も発表されました。久しぶりの対面開催でしたが、会場では熱心な討議が行われ、盛会裡の内に終えることができました。本フォーラムの開催にご協力いただいた事務局の酒井謙先生(東邦大学医学部腎臓学講座)に深謝申し上げます。健康社会医学講座 准教授(第33回日本疫学会学術総会事務局長)血液浄化療法部・栄養部 部長加藤 明彦血液浄化療法部・栄養部 部長加藤 明彦令和5(2023)年1月1日〜7月31日集合写真集合写真13NEWSLETTER中村 美詠子「第33回日本疫学会学術総会」開催報告第13回透析運動療法研究会令和5(2023)年2月5日に「第13回透析運動療法研究会」をアクトシティ浜松コングレスセンターで開催しました。本会は、透析患者における運動療法の普及と啓蒙、発展を目的とした研究会です。令和4年度の診療報酬改定で「透析時運動指導等加算(75点)」が認められたこともあり、全国から350名近い参加者がありました。腎臓病と栄養・代謝・食事フォーラム2023令和5(2023)年3月25日に「腎臓病と栄養・代謝・食事フォーラム2023」を日経ホール(東京都千代田区)で開催しました。本フォーラムは平成23(2011)年から年1回開催されており、全国の腎臓内科医、管理栄養士が毎年400名近く参加がある会です。新型コロナウイルス感染症の影響で令和2(2020)年と令和3(2021)年は中止、令和4(2022)年はWEB開催でしたので、今回は4年ぶりの対面開催となりました。久しぶりの現地開催だったにもかかわらず、300名近い参加者がありました。主催学会

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