浜松医科大学 環境報告書2023
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44 本年度も多くのデータを集計して報告書として出されているご努力に対して敬意を表します。学長メッセージでは、地球温暖化による異常気象、世界情勢の不安定化、新型コロナウイルス感染症などの問題が次々と襲ってくる中、環境活動の取り組みを進めていくという力強いお言葉があり、今後に大きな期待を抱くことができます。また、次の貴学SDGsトピックスでは、毎年多様なトピックスを挙げられておりますが、SDGsロゴを見ながら、今後更にその種類が増えていくことを楽しみにしたいと思います。 本報告書の第1章では環境配慮の方針・環境報告の基本事項、第2章では貴学の事業活動に係る環境配慮計画、第3章では環境マネジメントで組織のガバナンス方法やPDCAサイクルによる改善、第4章では各取り組みについてデータを開示し、第5章で環境配慮の情報について、第6章で職場の社会貢献活動について述べており、これらは昨年度の環境報告書から受け継がれていて、全体として環境報告書ガイドライン記載項目を網羅するようになっています。今年の報告書も、全体的に多種のデータがわかりやすくまとめられており、その点、高く評価できます。昨年度から増えた部分としては、7-3.環境への取組自己チェック表が挙げられます。これにより、貴学の環境への取り組みについての具体的な取り組み内容がわかりますし、それに対して、重要度、取り組み点、評価点があり、どの取り組みについての自己評価点が高いか、一目瞭然となっています。内容としては、「達成時期を定めた具体的な数値目標を設定している」などの項目で高い点数となっており、この項目はSDGsのような国際的な取り組みでは重要度の高い項目ですので、評価できると思います。 温室効果ガス排出量では、昨年度と比べて残念ながら微増となってしまいましたが、新型コロナウイルス感染症対策も必要で、仕方の無い一面もあります。さらに、2023年度の夏は猛暑と、温室効果ガス排出量が増える要因が次から次へとやってきており、今後は、一人一人の力に頼るだけではなく、一度大胆な対策が必要となるかも知れません。 温室効果ガス排出量だけではなく、紙資源、水資源、総排出量も微増していますが、冷静に考えると、附属病院への外来患者数も2021年度から4%も増えており、地域医療の中核としての責務を果たす引き換えかも知れません。 そのような中で、廃棄物総排出量、中でも産業廃棄物排出量は減少しており、貴学の環境活動への取り組みが成果を上げていることを見ることができ、これは評価すべき結果だと思います。その他、防災訓練、環境関連講義、グリーン購入、校内清掃、社会貢献活動など、さまざまな活動に取り組んでおり、評価できる点だと思います。 今後も、継続的な取り組みをお願いして、外部評価に代えたいと存じます。静岡県立大学 食品栄養科学部教授 雨谷 敬史評価・検証・データ7-1 環境報告書2023の外部評価07

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