[教員免許状と採用試験・省察を導入した新たな教育課程の特色]15 教師には、様々な状況で多様な子供と適切に関わるために、知恵や工夫、アイデアなどの「実践知」を生み出す能力が必要です。日々の教育活動に絶対的な正解はないといった認識の下で、常に自分の言動を省察し、よりよい対応ができる教師になるために学び続けることが求められます。 「学校教育の実践と省察Ⅰ・Ⅱ」や「学校臨床研究」では、学校現場で起きている実際の場面・局面を捉え、その場で起きていること、あるいは自身の行為によってもたらされる影響について子供の言動を基に振り返りを行い、そこに意義や意味を見いだしていく展開で学習を進めていきます。他の学生と協働的に考えを出し合ったり、「教育実践力向上CBT」で出題される問題を題材にしたりして、自分では気付かなかった子供への様々な関わり方を捉えながら、自己の強みやよさを見つめ直し、教育実践に生かすことにつなげていきます。(省察を導入した新たな教育課程のイメージ)「各学年の段階」教師としての自信と実践的資質・能力を深化させる・探究と省察が習慣化し、(3年次)教職に関する実践的な理解と自信を育てる・理論を学ぶ意義や有用性・「教職」というものの体験(2年次)教師になる、そのために学ぶ、という強い動機づけを与える・教師を目指す自覚を促す・教職のやりがいを再認識(初年次)させるリフレクションにより促す実践・省察科目群理論科目群学び続ける態度が身に付くよう支援を実感するように支援的理解を進める「授業づくり」を中心とした実践と省察2年次 学校教育の実践と省察Ⅱ「子供とのかかわり」を中心とした実践と省察初年次 学校教育の実践と省察Ⅰ「観察」を中心とした実践と省察協働リフレクション(3〜5人/グループ)▼教師と子供のかかわり合い▼協働的な学び(他者と共に振り返る)▼子供と教師の関係性について新たな展開を模索▼本質的な諸相への気付きと実践の選択肢の拡大▼自己の強みやよさの見つめ直しCBT▼普遍的な実践知の獲得▼将来自分がなりたい教師像の確定▼子供とのかかわり 授業づくりの土台にある子供理解、子供に育てたい力、授業観、教材観、教師の行為や指示の意味▼アイデンティティの見つめ直し 自己の強み・能力によってできる ことをどう発展させていくか▼教師の役割、教職のやりがい 教師の行為や指示の意味 子供の成長や人間形成に対する意味▼授業 教材、指導方法、指示・発問内容▼アイデンティティの見つめ直し 自己の強み・能力によってできること「省察科目の内容」3年次 学校臨床研究学習指導CBT学級経営生徒指導CBT教師論学級経営教師としての自分の強みや弱点への気付きを生み、今後の自己成長への契機とする自己省察に至り、無自覚であった行為が価値ある実践知であることに気付く観察した教師の行為が価値ある実践知であることに気付く教員免許状と採用試験 履修基準に従い所定の単位を修得することにより、卒業要件を満たすと同時に取得できる免許状(主免許状)と、所定の単位を修得することにより取得できる免許状(副免許状)があります。ただし、4年間の修業年限では取得困難な場合や、授業実施上の都合等により、受講が制限される場合があります。多くの学生は、例えば「小学校、中学校国語、高校国語」など、主免許と副免許を組み合わせ、複数の免許を取得しています。 また、公立の小・中学校、高等学校、特別支援学校などの教員になるには、教員免許状を取得したうえで、地方自治体が実施する採用試験に合格(登録)する必要があります。なお、私立学校等の場合は、学校等ごとに採用試験を行います。省察を導入した新たな教育課程の特色
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