北海道大学 獣医学部 学部案内
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卒業生の声北大獣医学部を卒業したOB・OGにインタビューしました出身教室獣医内科学教室出身教室比較病理学教室出身教室野生動物学教室Graduates Voice14私は将来生態系の保全に関わる研究がしたいと考え、獣医学部に入学しました。入学後は講義や実習、実地研修など仲間とともに様々な畜種について多岐に渡る分野を学びました。5年次から所属した生化学教室ではvivoとvitro両方の実験手法を用いて研究に取り組むことができ、研究の面白さを学びました。そうした日々の中で実際に動物に触れながら農家さんの役に立つ研究をしたいという気持ちが大きくなり種豚の育種改良研究を行っている現在の職場に就職することに決めました。入学したときには獣医師の仕事として全く想定していなかった進路でしたが、今は仕事と育児を両立しながら充実した毎日を過ごしています。今は北海道札幌市で犬猫を中心とした小動物臨床に従事させて頂いております。この仕事の面白い所としましては、一つは自分が努力したことがそのまま結果に反映されてしまうところにあるかと思います。飼い主様の大事な家族を預かる身と致しましては、決して手が抜けず、その分やりがいを感じることのできる仕事だと思います。獣医学部の進路は多岐にわたり、進路に迷われる時もあるかと思いますが、勉学に励みしっかりと地に足をつけてご自身の道を拓いていってください。本学獣医学部では、自由闊達な校風のもと、サイエンスに対して真■な姿勢をもつ先生方から、メリハリのある教育を受けることができます。座学だけでなく実際に手を動かしての実習や数日間の宿泊研修もあるなかで、本当に数多くの刺激をうけ、自身の適性を踏まえて将来したいことを十分に考えることができます。私は幼少期から動物が好きで、ありきたりながら獣医師になりたいと考え入学しましたが、在学中に「人間を含む動物は、何が原因で病気になり、悪化するのか」ということに興味を持ちました。その結果、卒業後は当初の夢である獣医師ではなく、製薬会社の研究員として創薬研究に従事しています。獣医学に興味ある皆さんも是非本学獣医学部に入学し、自分の将来を熟考し、叶えてください。私は学部から博士課程まで、知床半島に生息するヒグマの生態を研究していました。体毛を使った遺伝子解析や糞内容物の分析をしたほか、捕獲したヒグマにGPS首輪を装着して行動を追跡しました。野生動物に関わる獣医師は、生理生態研究や環境汚染の影響調査、動物園での生息域外保全など、様々な分野で活躍しています。どの分野も人の生活と強いつながりがあり、生物学だけでなく、地域の事情や産業などあらゆる視点から動物と向き合わなければなりません。現在は、研究職員としてヒグマの生態研究を続けながら、ヒグマが市街地に出没した時には現場での調査や聞き取りを行い、人とヒグマがともに北海道で暮らし続けるための方法を模索しています。全農飼料畜産中央研究所上士幌種豚育種研究室上川 舞 さん出身教室生化学教室アテナ動物病院 アリオ札幌坪井 嘉啓 さん一般社団法人 日本血液製剤機構福井 佑基 さん地方独立行政法人 北海道立総合研究機構白根 ゆり さん

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