北海道大学工学部のすべて 2021-2022
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応用理工系学科応用物理工学コース応用化学コース応用マテリアル工学コースSchool of Engineering, Hokkaido University 2021-2022│14│卒業後の進路独創的な科学技術の発展には、基礎科学の深い知識が不可欠という考えから、産業界でも物理学が重視されており、就職は例年好調です。電気・情報関連メーカーへの就職者が30%を超えていますが、金属や高分子などの素材関係、バイオ関係、機械・自動車関係、医療関係など、非常に広範囲の産業分野の企業から求人があり、卒業生はさまざまな分野で活躍しています。│取得可能な資格■中学校教諭一種免許状(理科)■高等学校教諭一種免許状(理科・工業)■甲種消防設備士(受験資格)ソフトマター工学研究室フォトニクス研究室固体物理学研究室http://ssp-ap.eng.hokudai.ac.jp/光量子物理学研究室半導体量子工学研究室│応用物理工学コース 研究室紹介極限的な新規光源・分光手法の開発と、それらを応用した光による物性の実時間計測と制御を通じて新しい物理・技術の開拓を目指します。特にナノ構造半導体のスピンを利用した新しい応用を目指します。■主な研究テーマ●半導体量子ドットの動的核偏極−核スピンを光で見「物質」に「光」を当てると、反射、吸収、散乱や発光が観測できます。このような「物質」と「光」の相互作用を、その源である「電子」に焦点を当てて研究しています。特に「ナノ構造」や「フェムト秒パルス光」を利用した「時空マジック」を通して電子の振る舞いを制御し、私たちの生活に役立つ、新たな物性や機能を発現させることを目標にしています。極限量子光学研究室光物性工学研究室※資格の取得には指定科目の修得が必要なものもあります。ソフトマターは、液晶、高分子、コロイド、生体物質など柔らかい物質の総称です。液晶ディスプレイをはじめ、身の回りのいたるところで使われています。光学測定や力学測定を駆使して、ソフトマターの持つ複雑な構造、多彩な性質および機能の物理的解明とその応用を目指します。■主な研究テーマ●ソフトマターの非平衡統計力学●ソフトマターのマイクロレオロジー●液晶や生体物質の構造レオロジー●機能性材料の自己組織的パターン形成▶宇宙に浮かぶ星雲のように見えますが、これは高速応答特性を持つ液晶の偏光顕微鏡写真です光波および量子力学的な物質波を活用した量子物理学および物理計測に関する研究を行っています。特に、量子力学の基礎問題への取り組み、レーザー冷却技術による極低温量子気体の生成と応用、さまざまな機能をもつ望遠鏡装置の開発などを行っています。■主な研究テーマ●物質波干渉計を用いた量子光学実験●究極的な量子測定技術の開発●レーザー冷却による極低温原子/分子気体生成●分子の精密分光による基礎物理定数の不変性検証●太陽系外惑星探査を目指した天文観測テクノロジーナノワイヤーやナノワイヤー超格子、フォノニック結晶やメタマテリアル等の人工構造における電子やフォノンの状態、フォノンダイナミクスや熱伝導を、数値シミュレーションおよび解析計算により理論的に解明し、応用につなげることを目指しています。教授 折原 宏│助教 佐々木 裕司教授 長谷川 祐司│准教授 小林 淳│講師 村上 尚史准教授 田中 之博│講師 水野 誠司▶太陽系外惑星観測の計算機シミュレーション。矢印は3つの地球型惑星の像▲三角形の欠陥をもつグラフェンナノリボンの振動の様子     ▶フォノニック系に生じるファノ共鳴その他4名専門・技術サービス2名運輸・エネルギー 3名情報・通信2名※産業別就職状況・主な就職先は、2021年3月卒業者・大学院修了者を集計したもの。▶軌道角運動量を持つ新規なレーザー光:光渦(真中、右)。左は一般的なレーザー光▶半導体中の量子ドット(黄色い点々)とその断面図新しい概念に基づく光波の生成や、これを利用した新物性探索、超高精度計測や物質制御、イメージングなどを行っています。一例として、光波の空間位相に由来する軌道角運動量を用いた極限的新機能物質の創出を目指しています。■主な研究テーマ●新しい概念にもとづいた極限光波の生成 ●光波の全角運動量を利用したナノ構造・物性の極限当研究室では超高真空の装置を用いて「量子ドット」といわれるナノスケールの半導体の結晶を創っています。「電子の波」の大きさの量子ドットを用いて電子の量子的性質を制御し量子コンピュータなどの未来の応用を開拓することを目標としています。■主な研究テーマ●半導体ナノ構造の作製 ●半導体スピントロニクス ●半導体を用いた量子情報処理新規な光波生成による光物理教授 森田 隆二│准教授 山根 啓作│助教 覺間 誠一│特任助教 鈴木 雅人▶光で注入した電子のスピンを用いて量子ドットを構成する原子核のうち〜1/3の核スピンを1方向に揃えることに成功.内部磁場は数テスラに及ぶが、空間的には非常に限定されている▶「フェムト秒パルス光」で観測された孤立電子と電子集団の振る舞い教授 足立 智│准教授 関川 太郎│助教 鍛治 怜奈●旭化成●アタゴ●大分大学●キーエンス●キオクシア●北弘電社●クオリサイト テクノロジーズ●合田観光商事●合同会社Eraman●サイバーエージェント●シマノ●セントラルソフト●大同特殊鋼●大日本印刷●大和証券│産業別就職状況●ブイテックス●富士通●フューチャー アーキテクト●北海道大学●北海道電力●ミツトヨ●三菱電機●村田製作所●安田不動産●横河電機●東京電力 ホールディングス●東芝デバイス& ストレージ●東北大学 材料科学高等研究所●凸版印刷●ニコン●ニッパ●ニトリ●日本航空電子工業●日本デバイス●日本電産●日本電子●野村総合研究所●日置電機http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/MOLPHY/home/http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/photonic/index-j.html■主な研究テーマ●グラフェンやカーボンナノチューブなどの低次元系の熱伝導●フォノニック結晶を用いたバンドギャップ・エンジニアリング●ナノワイヤー超格子におけるフォノンダイナミクス●メタマテリアルとファノ共鳴http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/cacao/的新機能の創出●光波の軌道角運動量を利用した物質操作/物性探索/光情報処理応用●光クロックレーザーによる精密長さ計測 ●トポロジカル光物性の 探索http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/semi/半導体ナノ構造が拓く量子の世界教授(兼担) 戸田 泰則│准教授 笹倉 弘理│助教 白峰 賢一教育・研究機関4名民間企業41名メーカー30名計45名http://labs.eng.hokudai.ac.jp/labo/ultrafast/る・操作する●半導体でのキャリアスピンダイナミクスの精密測定と制御・応用 ●新規可視化手法・イメージング分光手法の開発●放射光級の光量をもつ極端紫外レーザーの開発●極端紫外レーザーを用いた時間分解光電子分光http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/optphys/物質と光の「時空マジック」教授 戸田 泰則│准教授 土家 琢磨│助教 土屋 聡■主な研究テーマ●物質中の電子や格子の振る舞いの研究●特殊な光を用いた物質の状態制御●ナノ・テクノロジーを用いた電子と光の制御の研究●半導体スピン・エレクトロニクスの研究ソフトマターを創る、見る、操る量子・光計測の極限に挑む理論で拓くナノウェーブの世界ナノの世界を光で拓く│主な就職先 (50音順)

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