北海道大学工学部のすべて 2021-2022
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School of Engineering, Hokkaido University 2021-2022私も「環境」という言葉がつい目に留まってしまう内の一人でした。そこでこのコースで学ぶことを決め、現在は札幌市職員として水道水やその源となる河川水の水質検査等を行っています。札幌市民を取り巻く水環境に関わる重要な仕事であり、学生時代に学んだことや研究等を通じて得た経験を活かしながら働いています。「環境」と一言で言ってもその範囲は広く、それについて学ぶアプローチ方法も多々あります。他コースや他学部で学ぶ方法もあると思います。中でもこのコースの魅力の一つは、人の健康とともに身近な環境について勉強・研究できる点だと思います。工学部というと物69│理をイメージするかもしれませんが、必ずしもそうではなく、広い分野について学ぶことができます。私は物理をほとんど学んだことがない状態でこのコースに入りましたが、物理を学んでこなかったからと工学部を諦めないで良かったと心から思います。皆さんもぜひ可能性を潰さずに自分の興味を深めてください。環境工学コース 研究室紹介空間性能システム専攻 環境システム工学研究室http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/envsys/環境創生工学専攻 水質変換工学研究室http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/water/■主な研究テーマ●人工光合成&微生物燃料電池による廃水からのクリーンエネルギー回収 ●Anammox細菌の生理学的特性評価およびAnammoxプロセスの窒素除去への適用 ●微生物バイオフィルム形成メカニズムの解明 ●抗生物質耐性遺伝子の環境汚染メカニズムの解明 ●新型コロナウイルスの下水疫学の社会実装空間性能システム専攻 環境人間工学研究室http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/ EN-ERGO/index.html環境システムた屋内環境設計環境創生工学専攻 水再生工学研究室http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/waterec/「膜ろ過」が変える世界の水循環よる下排水処理資源回収泥からのエネルギー生産自然エネルギーの活用、高効率複合エネルギーシステム、環境負荷低減テクノロジー、また良好な室内環境、安全な労働産業環境の創造など、健康で持続可能な社会の実現に向けて、都市のエネルギー消費と生活環境問題の解決に取り組ん地盤物性学研究室でいます。■主な研究テーマ●自然エネルギー利用に関する研究●高効率熱源システムに関する研究●蓄熱システムに関する研究●快適な空間創造に関する研究生物学分野の急速な進展に伴い、最新のバイオテクノロジーを活用した環境問題に対するアプローチは今後ますます重要となってきます。“美しくかけがえのない水環境”をいつまでも守るために、我々は“水環境バイオテクノロジー分野”の開拓を目指しています。健康で持続可能な生活環境の創造教授 長野 克則│准教授 葛 隆生│助教 阪田 義隆目指せ、水環境研究のチャンピオン教授 岡部 聡│准教授 押木 守│准教授 北島 正章▶地中熱を核とした再生可能エネルギーを有効活用したスマートコミュニティの概念図▶廃水から電力を取り出す微生物燃料電池■主な研究テーマ●人間の健康を衛る安全評価 指標・制御手法の構築●生体情報管理と人体―環境インターフェース技術開発●持続可能健康・安全●環境適応能を活かし●膜ろ過を用いた下水からの●膜ろ過メタン発酵による汚環境人間工学は、人間を主体とした観点から、居住環境、産業環境、屋外環境、都市環境を対象とした評価手法・制御技術の開発および設計の側面からその要請に応える使命を有しています。研究内容を、生体環境評価系、屋内外環境制御系、およびそれらを含む人間工学に基づく統合的人間環境システム系に位置づけ、研究課題に取り組んでいきます。水道も下水道も、100年以上同じ技術を使い続けています。これを根本的に変革できる新しい水処理方法が「膜ろ過」です。「膜ろ過」を基盤にした都市では安全性と持続可能性が大きく高まり、SDGsにも合致します。「膜ろ過」の導入推進に貢献できるような研究を目指しています。■主な研究テーマ●膜目詰まり発生機構の解明●メンブレンバイオリアクターに教授 濱田 靖弘│准教授 若林 斉│助教 李 相逸教授 木村 克輝│助教 羽深 昭▶研究概要外崎 友望さん札幌市水道局給水部水質管理センター2017年3月 工学部 環境社会工学科 衛生環境工学コース 卒業│卒業生からのメッセージ未来へと続く道は、研究室から始まる。健康で持続可能な社会を実現する。豊かで美しい水環境を守り続ける。ごみ問題を解決するシステムを創る。その手に、地球の明日が託される。人間の安全・健康を脅かす要因への対応「環境」という言葉が気になるあなたへLaboratoryinformation未来を拓く知が集まる未来に挑む先輩がいる未来に挑む先輩がいる

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