北海道大学 教育学部 学部案内
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18教育について語ることは、いかにして可能か?教育の「常識」のラディカルな問い直し教育・学校について歴史的視点から考える子ども・若者の学びと成長を支える教育行政・制度を探る教育を受ける権利を保障する学校とは? その法と制度、組織、統治、経営を問い直す教授学を探究しよう! 学ぶ楽しさを明らかにしよう!教育思想 担当教員 : 白水 浩信教育史 担当教員 : 北村 嘉恵学校史 担当教員 : 近藤 健一郎教育行政学 担当教員 : 横井 敏郎学校経営論 担当教員 : 篠原 岳司教育方法学西洋の教育思想史をひもとくとき、―口に「教育」と言っても、education、instruction、discipline、formation等、様々な語彙があります。 古代から近代にいたる教育言説の軌跡を語彙基板の変遷という観点から、いつ、誰が、どのような文脈で語ったのかということについて研究しています。●卒業論文テーマ :「シエイクスピア戯曲における狂気の教え」「バーナード・マンデヴィルの教育論―慈善学校論および「恥」論を糸口に」「〈祭典〉装置としての〈公教育〉―カバニス『公教育論』第二章の分析を中心に」たとえば「現代教育の病理」とされる現象について、処方箋を急ぐよりは、教育の生理現象のひとつとして、時間的・空間的に視野を広げて捉え直してみたい。 異なる時代・地域の側に視点をおくことができれば、自分の日常や問題状況もこれまでと違って見えてくるはずです。6歳になったら小学校に入学するということから始まる、疑われることのない教育・学校の「常識」に私たちは囲まれていて、そこから自由になるのは容易ではありません。 だからこそ、教育の現状を理解し、「問題」の根源に立ち返り未来を展望することをめざします。●卒業論文テーマ : 「戦時下の北海道における『教育』の実態―農村を中心に」 「『いじめ』の歴史的形成過程」今も残る「奉安殿」(沖縄県石垣小学校)。中には何が入っていたでしょうか。●卒業論文テーマ : 「幕末維新期の服装改革と『男らしさ』の再編成」 「近代日本における読書行為」「戦時下知識人の動員」 北海道天売高等学校の訪問調査時(教育基礎論調査実習)  子ども・若者の学びと成長を保障する教育行政・制度を研究しています。学校や教職員の配置、教育財政、国・地方自治体での教育政策決定システム、困難を抱える子ども・若者を支援する教育制度・政策などの研究を、現場調査、国際比較などの方法で進めています。現代社会において、学校教育は私たち個人の成長発達に強い影響力を有しています。 しかし、学校教育には様々な課題も指摘されています。 学校が個人の自由権を侵害せず、すべての学習者の願いに応え、それぞれの教育を受ける権利を保障するためには、学校教育に関わる法と制度、人と組織、そして統治と経営の現実を問い直し、より良い学校のあり方・創り方を追究することが必要です。私自身は自然科学教育を中心に研究しています。ゼミでは、教授過程の基本構造を明らかにするため、教科教育の内容、教材、授業プランの研究開発、実験授業の分析方法の検討などをテーマに卒業研究を行います。担当教員 : 大野 栄三言語教育(外国語教育としての英語教育、国語教育)を中心に研究しています。 現代の学問の諸分野からさまざまな教科の教育内容を抽出する方法の点から、「学問の学問」としての教授学の理論構築を行おうとしています。担当教員 : 大竹 政美●卒業論文テーマ : 「教育政策形成における内閣府教育諮問機関の研究」「教師の超過勤務と法的問題―給特法 の問題性について―」 「外国にルーツをもつ子どもの就学保障 と行政の役割」●卒業論文テーマ : 「教育ICT環境の整備手法としてのBYOD」「運動部活動の外部化・総合型地域スポーツクラブとの連携」「校内授業研究における研究組織の機能」「コミュニティ・スクールにおける公共圏と熟議民主主義」「義務教育における私費負担軽減」●卒業論文テーマ : 「光の直進性に着目した中学校段階における光の学習」 「翻案小説としての太宰治『走れメロス』の読みの指導」 「中学校社会科公民的分野における社会的選択の指導に関する教材構成」教育基礎論分野“学び”の革新。“教え”と“育ち”の相互関連。人々の成長を支えるしくみを探求する。

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